ASLジャーナル2を入手する

boardgamegeek.com

こちらは書泉。

迷いましたが入手しました。わざわざリプリントされたのですから、需要が高いのでしょう。目玉は、KAKAZU RIDGEのヒストリカルマップと、そのシナリオ群です。

KAKAZUと書かれると判りませんが、嘉数です。沖縄戦の激戦地の一つです。

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そう言えば、その昔にクリティカルヒットからも出ていたなと思って探したらデータ(冒頭リンク)を見つけました。

これも持っていたのですが、沖縄戦は相手がいなかろうとヤフオクで売りました。まぁ、MMPで改めてフォーカスされたのなら、もうこちらの需要はないでしょうね。プレイしたという報告がBGGにも上がっておらず、どうも地形が複雑すぎていけないという評判です。

フランケンシュタインの誘惑 人工知能を予言した男を見る

www4.nhk.or.jp

Eテレです。

 このシリーズは、なかなか興味深い題材が多いです。と言っても、番組宣伝で見掛けた時に録画視聴する程度なのですが。

今回は、アラン・チューリングです。

チューリングの第一の側面は、エニグマ暗号を解読した男です。第二次大戦中にナチスが絶対解読不能と喧伝した換字式暗号の最高峰。これを解読するのは連合軍の大命題でした。

第二次欧州大戦は、東部戦線、西部戦線北アフリカ戦線、大西洋などで戦われましたが、もっとも重要で熾烈な戦いが行われ、そしてほとんど誰にも知られなかったのが暗号戦線です。

暗号戦線は、その特性故に秘密裏に戦われ、そこでの戦果は全くと言って良い程、戦後も世に出ませんでした。サイモン・シンの「暗号解読」は、本件以外も広く暗号技術を扱った傑作ですが、これを読むまで筆者も暗号戦線を過小評価していました。

☆暗号解読を読む - bqsfgameの日記

天才数学少年だったチューリングは、ヘッドハンティングで暗号学校に入り、大変な戦果を挙げました。しかし、これはウルトラ機密とされ、長く世に出ませんでした。

戦後に本来の研究であった万能計算機開発に戻りますが、人間嫌いだった彼は周囲との軋轢が絶えず成果を挙げきれませんでした。大戦の英雄と言う肩書が明らかになっていたなら彼の人生は違っていたし、コンピューター技術の発展も違っていたかも知れません。

知能の本質はアウトプットであると看破し、チューリングテストを提案した彼が、人工知能が急進化する今になって再評価されるようになったのは喜ぶべきことと思いました。

余談ですが、終戦時に大量捕獲したエニグマを、英国は植民地諸国に「解読できない暗号機」として売りつけて稼ぎ、さらにその暗号を解読して動向をスパイしていたというのは初耳でした。それにしても、植民地主義時代のイギリスって、本当にひどい国ですね。

○火星甲殻団ワイルドマシンを読む

先日の続編です。

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中身を読むと、こちらが本編で、「火星甲殻団」が前日譚なのかなと思います。

いずれにせよ、人間と機械が共生して生き延びる赤砂の惑星スペースオペラです。リーダビリティが高すぎて、アッと言う間に読み終わってしまうことだけが不満でしょうか。いや、贅沢を言っているだけですが。

この頃の川又千秋って、本当に良かったですね。

亜人戦士」も読み直したいですが、手放してしまいました。買い直すかと言われると、そこまではしないかなと言う感じです。

天安門事件を見る

www6.nhk.or.jp

NHKスペシャルです。

天安門事件に至る民主化デモの始まりからの50日間を描いたドキュメンタリーです。

事件当時に見かけた映像でも、直後に封印されて見なくなってしまったものが多い謎の事件です。

改めて見てみると、いろいろな気付きがありました。 

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趙紫陽さんは、非常に見識が高かったのですね。その人の納骨がいまだに許されないというのは悲しいことです。

人民解放軍が北京に入ってきた当初はデモ隊と談笑したりしている映像が残っており、同じ国の若者同士の普通の関係だったことが判りました。

解放軍が制圧を命じられた時に、拒否した司令官がいたと言うのは、今回はじめて知りました。

時のブッシュ大統領が、鄧小平に対して秘密メッセージを送っていて、そこには中国に対する強い批判を米日が抑え込んだことと、中国への期待が綴られていて、そうかアメリカってそういう国なのかと思いました。それに日本が同調していたと言うのはショックでした。この決断をした総理は誰かと調べてみたら、宇野宗佑なのですね。

サンデーモーニング」で、田中秀征先生が、当時の日本として「経済の自由化が進めば、それが政治の自由化も促すだろうという期待をしていたが、間違っていた」と発言しました。ブッシュ大統領も同じ間違いをした一人だったのかと思います。

同じく「サンデーモーニング」で、共産党独裁国家として邁進する中国を止める最大の抵抗勢力は好き嫌いは別としてトランプ大統領だ‥という話しが出てきて、非常に考えさせられました。

「毒を以て毒を制す」と言う事例でしょうか。

安田講堂」のゲームが作れるのなら、「天安門」のゲームもいつの日か作られるかも知れません。作る人が無事でいられるような状況に早くなって欲しいものです。

今回のドキュメンタリーでも中国の内側の証人たちは、中国を出てしまった人が多く、そういう立場でないと話せないのかと痛感させられました。

ダウンタウン:D1をソロプレイする

いろいろと疑問もありますが、ルール復習もかねてソロプレイしてみました。

NVA側はミグ17を若干揃えています。しかし、直衛機にファントム2が並んでいると、ちょっと飛べない感じです。

SAMは、以前に対戦プレイした時に書きましたが、あまり強くありません。発射するためには、まず敵を捕捉しなければなりません。しかし、未探知状態だと捕捉確率が低いので、まず探知することが必要です。

本シナリオのNVA側の探知レベルはCですので、探知確率は50%強あります。戦争初期なので-5%修整が付きますが、まぁ接近してくる間に探知することは期待できます。で、捕捉チェックして、捕捉した状態で敵が射界内で移動力を使用してくれたら撃ちます。

各SAMは、一時に一個の敵編隊しか捕捉できません。ですので、爆撃本隊が数編隊で一気に突入してくると、それほどは撃てません。複数のSAMでネットワークを組んでいても、そんなにバタバタと落せたりはしません。結果として、それなりの爆撃実行されてしまうと、それほど頑丈なターゲットではない(Cレベル)ので、まぁ生き残れません。

そうすると、ファントム2と戦うのは気が進みませんが、SAM迎撃と協調を目指してミグ17も飛ばすのでしょうか。しかし、そうするとファントム2は、それを妨害してミグ17を邀撃するのでしょう。これはこれで気が進まない感じですが。ただ、そうなると、空戦と爆撃と地対空射撃の全部が出そろうので、まぁオールスターキャストと言う感じでしょうか。

ダウンタウンの成果観察任務

シナリオD1(に限らず本ゲーム)は、ハノイ方面へ爆撃に行きます。主目標は、NVAの補給ラインです。重要な鉄道橋が、特に争点になります。

ただ、航空任務的に面倒なのは、目標が完全に敵地にあるので、成果を確認するのに別途航空観測が必要なのです。

さらに、空爆直後は爆煙と粉塵がひどいので、5ターン経過してからでないと観測できません。

と言うことで、爆撃本隊より後から盤上に進入する観測任務機により、爆撃後5ターン目以降に爆撃と同様の手順で目標上空を飛行して観測しなければなりません。

ちなみに、RF-101C ヴードゥーが初期の観測任務を遂行します。

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と言うことで、この観測をするまで成果が判らないので、爆撃本隊は可能な限りの爆撃を実施するしかありません。つまり、オーヴァーキルで無駄になる可能性が少なからずあるということです。

観測後に再爆撃することは不可能ではありませんが、敵目標周辺で旋回して観測結果を待つのは非現実的です。目標周辺には、当たり前ですが対空砲やSAMがごろごろしているからです。

目標はランダムに決まるのですが、それによってはSAMサイトが目標になることもあります。で、ここがルール的に不合理なのですが、SAMが目標だとその場で効果判定します。なぜならSAMの場合には、プレイ続行中にSAM発射を継続できるかどうかが問題になるので、橋と違って直ちに効果判定する必要があるからです。

結果として、目標がSAMサイトだと、破壊できたかどうかが爆撃時に判るのですが、それでもルール上は観察しないとVP計上されないのでしょうか? そこが良く判りません。これもBGGに質問でしょうか。もちろん米軍としては観測しないで済むなら、それに越したことはありません。