これは経費で落ちません!を見る

終りまで見ました。

一部に、「経費ロス」という、なんか別の意味に誤解しそうな言葉が発生しているそうです。個人的には、「来週から何を楽しみに生きていけば良いのだろう?」と言うロス感情に襲われるほどではありません。しかし、なかなか良く出来たお仕事ドラマとして、前クールの「わたし定時で帰ります」ともども楽しく見られました。

やはり良かったのは多部未華子と思います。それ以外では、三部長(新発田、吉村、新島)が良かった気がします。

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山崎、有本は、最後に活躍しましたが、心象的にはもう一つでしょうか。

最後の香港出向場面は、少し甘いかなと言う気がしますが、渡辺千穂脚本らしいと言えます。

原作が継続中ですし、評判も高かったので、もしかすると続編があるかも知れませんね。

ロンドンの守護者

ちょっと「ロスト」のサブタイトル風。

「バーニングブルー」の話しの続きです。

一昨日のポイントに書いた通りで、

RAFが得られる情報の精度は低く、

迎撃に上がっても至近距離でも見逃すことがあり、

爆撃機は過剰に硬く評価されていて、

ルフトヴァッフェの勝利水準は意外に低い。

ような気がします。

とすると、イギリス軍は本作で、どうやって勝利すれば良いのでしょう?

ここまでの戦績を振り返ってみました。

2019/9:茨城会:シナリオ4:独軍勝利

2019/9:猿遊会:シナリオ3:独軍勝利

2011/11:千葉会:シナリオ3:独軍勝利

2011/8:千葉会:シナリオ2:引分け

2011/8:千葉会:シナリオ1:引分け

ドイツの3勝2引分けです。そうか、まだRAFが勝つのを見たことがないのです。

ただし、当日の話しではないのですが、一週間前にルフトヴァッフェのプロットをしていた時に、天候ダイスを振って空襲チットを引いた時に思ったことがあります。

シナリオ4でロンドン空襲が始まりますが、ロンドン空襲を実施することは難しいと感じました。ロンドンには、ロンドン空域の天候チットに加えて、特別ルールのロンドンの靄(Haze)ルールがあり、後者は5/6の確率でロンドン市街を覆っています。

ですので、ロンドン空襲の最大の敵は天候なのです。言い換えれば、ロンドンの守護者はロンドンの靄だと言えます。

ただし、靄は霧と違ってファウルウェザーではないので、爆撃を強行できなくはありません。いや、ファウルウェザーだって、ルール上、爆撃禁止ではありません。ただ、ほとんど点にならないというだけです(苦笑)。

ちなみにネットで検索すると、霧と靄の違いは視程が1kmあるかどうかだそうです。霧の方が視程が短い訳です。

○飛ぶ孔雀を読む

図書館です。

日本SF大賞受賞作と言うことで。

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山尾悠子さんは、30年くらい前にSFマガジンを読んでいた頃に鈴木いづみさんと共に、とても不思議な作品だなと思っていました。タイプは全然違いますが、どちらもSFらしいSFでないという点は共通しています。

本作は、連作短編の形を取る二編からなり、その二編はゆるやかに連続しています。

と言っても、山尾悠子独特の文体は、整然と物語を紡ぐのではなく、散文的に幻想的な世界を切子硝子のように刻み上げていて、誰が何をしているのかさえ判然としません。しかし、火が付きにくくなるという原因不明の事象が世界的に広まっていて、その付きにくさには場所による濃淡があるというのです。

そんな話しをすると読みにくいのではないかと懸念されそうですが、実はリーダビリティは非常に高く2日間くらいで終わってしまいます。

読んでいて居心地は良いのですが、ある意味で難解なので再読するかどうかは微妙。図書館で良かったのかなと思います。

他の山尾作品も読んでみたいような、どれを読んでも同じなのかなという気もしたりです。

茨城会:ザ・バーニングブルー:シナリオ4を対戦プレイする その3

これからプレイする人のアイデアになるようにいくつか書いておきます。

1:タリホーカードチェックは、予想以上に見えません。

コンディション良好でさえ、同一へクスでも見えない確率が24%もあります。隣接へクスになると38%も見えません。2ヘクス以上先は、見えたらラッキーだと思っておいてください。

2:イギリス本土の観測隊の情報精度は非常に悪いです

むしろ敵が洋上にいる間のレーダーによる情報の方が良いのです。ただ、ルールでは発見カードを引き直した時に、情報精度が良くなった時しか情報更新しません。ですから、レーダーの良好な情報が観測隊の誤報で上書きされることがないのは救いです。

裏を返せば、ルフトヴァッフェとしてはレーダーに掛からずにイギリス本土に届いてしまえば、RAFが精度の良い情報を得るのは迎撃機で本当に目視確認する時にしてしまえます。

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3:爆撃機は思っているより固くて強いです

今回、Ju88は英戦闘機を3機撃墜(1機は洋上撃墜)し、自分は2機落ちました。結果として、トータル+0.5VPでした。つまり、爆撃機は空戦要員としてカウントできるくらい強いのです(実戦の評価とは矛盾していますが)。

迎撃の最大の目的は、爆撃機を撃墜することではなく、爆撃行為を防止することです。このことも本シリーズの重要な知見の一つです。

その意味では、今回、Ju88をドーバー海峡まで追ったのは正しくなかったのかなと思っています(Ju88のダイスが良過ぎたので、結果論ですが)。

4:エミールの航続距離

ケンリーまで行って4回も空戦して帰還すると、フランスに帰還するのはやっとでした。ロンドン上空がエミールが護衛機として往復できる限界点で、その西側は墜落しかねない危険域なのだと、改めて認識しました。

プロット段階で考え違いする原因として、往路は爆撃隊のフリをして3MPで移動しているため余分に燃料を消費するというのがあります。

茨城会:ザ・バーニングブルー:シナリオ4を対戦プレイする その2

ルフトヴァッフェ側として、空襲を3波に編成しました。

第1波は、エミール3ユニットのフライエヤークトです。イギリスのロンドンに近い主要スクランブル飛行場のケンリーを目標とし、そこで旋回するプロットです。

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ケンリー到着前に発見されて空戦となりますが、撃たれ強いドイツグルッペはケンリーまで到達しました。この段階でケンリーに駐機していた戦闘機は地上撃破されてはならじとスクランブル、これと空戦した所で燃料が心細くなり帰還命令に変更。

第2波も、エミール3ユニットのフライエヤークトです。これも同様にロンドンに近い主要スクランブル飛行場のビギンヒルを目標とします。これも到達前に発見され空戦となりますが、多少のイギリス戦闘機は蹴散らして目標到達。今度はスクランブルで上がってこなかった(既に一度出撃して着陸した状態だった)ので、機銃掃射して地上撃破します。

そして、第3波で、ようやくJu88と、2ユニットの直衛エミールで爆撃任務です。さすがに規模の大きさが露見しているので、さらに雲蚊のごとく上がってくるRAF迎撃機。しかし、ここぞ本番と言う迎撃になってから、二つの旋回陣の隙間を突かれたり(突いていません、なぜなら一週間前に航路はプロット済みだからです)、至近距離で爆撃機を見逃したり。それでも辛うじてマッチング要件だけは満たします。

しかしながら、ドイツ護衛機の活躍で爆撃機は混乱ゼロで水平爆撃を実行、10VPを獲得しました。

RAF側は復路のJu88を撃墜すべく最後はドーバー海峡まで追撃します。

しかしながら、この日のJu88の対空戦闘ダイスは走りまくり、2ダイスで2と4を出して、英戦闘機を3機撃退してフランスへと離脱していきました。

最終評点としては、ドイツ軍の18.5点で、7点の勝利判定水準を大幅超過して勝利しました。

いくつか感想のポイントがあるので、また明日。

茨城会:ザ・バーニングブルー:シナリオ4を対戦プレイする その1

二週間前に対戦したばかりですが、ルールがインプットされている内の再戦となりました。

今回は一つ進んでシナリオ4です。

シナリオ4は、9月7日から30日です。8月25日から都市爆撃が開始されているので、この時期になるとロンドンも空襲目標として指定されるようになります。

キャンペーンゲームのサージレート2を選択して、筆者がルフトヴァッフェで事前プロットして集合しました。

先に結論から言えば、サージレート2を選択したのは失敗でした。このシナリオでは、サージレート2は通常シナリオより規模の小さい1チット空襲を2回実施します。しかし、1チット空襲は、非常に規模のブレが大きく、イギリス軍側としては迎撃規模の目安が付けにくすぎるのです。

最初の空襲チットはRRとしました。ロンドンの西にあるラングレイ工場まで空襲に行きます。その一方で、爆撃部隊はJu88の1ユニットだけで、エミールが8ユニットもあります。

爆撃機が少ないので勝利水準が7点と低いのが特徴。一方で規模は全体としてそこそこなので、レスポンスレベルは12.5もあります。

テクノロジーの進歩、ドクトリンの進歩を見られるゲーム

ナイトファイターのレビューを読んでいて思ったのですが、デザイナーが本作品を通じて見せたかったのは、同じ「夜間空戦」というものが、時代と共に、あるいは戦場によってどう違っていたのかという総合的な知見なのかなと勝手に思っています。

レーダーのないハリケーンに乗って、連携の取れていない地上のサーチライト頼りに防空戦闘を戦う時代から始めて、やがてレーダーを搭載して早期警戒で上がって旋回して敵を待つような時代にまで辿り着く。その技術の進化の過程と、それによる戦場のドクトリンの変化を見られるのなら、1空戦が15から20分であっさり終わってしまうことは欠点ではなく、過程の複数のシナリオを1日で通してみるために必要なスペックなのかも知れません。

と、自分で書いている内に、これはなんとしても一度自分でやって評価して見なくてはと思い始めました。

テクノロジーの進化が見えるゲームと言えば、ガンダムの「一年戦争」がありました。あれでは、自分で開発の方向まで決められたのが嬉しい。残念ながら、ナイトファイターではそこまではできないでしょうね。

ドクトリンの変遷という点では、「インドパキスタン戦争」が個人的には面白かったと思っています。

インドパキスタン戦争:1990シナリオをソロプレイする - bqsfgameの日記

これも、他の時代のシナリオをやることが懸案として残っています。惜しむらくは、一つのシナリオだけで一日掛かってしまうので、ナレーティブな知見を得るには、数日掛かりになってしまいます。

そう考えると、ナイトファイターは考えた仕様なのかなと思ったり。