ディスタントプレインをソロプレイする

新年4日から「ディスタントプレイン」を対戦するという企画を仕掛けています。

しかし、前回プレイしてから大幅に間が空いているので、ルール再学習のためにソロプレイをしてみました。

いや、メインエンジン自体は、それほど複雑なものではないので大丈夫です。

しかし、4つの勢力のそれぞれの勝利条件と固有のオペレーションとスペシャルアクティビティをスムーズに運用するのは全然無理でした(笑)

それができるようになるほどやり込んだ訳でもないので、忘れたというより最初からスキルがないというのが正しいですが。

今回、初見の人もいるので、その方を想定読者として、比較的作戦を考えやすい、タリバン多国籍軍について考えてみたいと思います。

(つづく)

2019年下半期の成果

「バトルオーヴァーブリテン」の戦略ゲームをプレイしました。ついにこのゲームをプレイする日がやってきました。

「バーニングブルー」と相次いでプレイしたことで、バトルオブブリテンに関する洞察が深まりました。

「スペースコーポ」も、同じくバターフィールド作品。抜群に面白いとまでは言えないのですが、いろいろと考えられたデザインだと思います。誰でも誘える「ハイフロンティアー」が誕生したと考えると、このゲームの意義が理解されるかと思います。

2019年下半期のガッカリゲーム

この半年では、「ブレニム1704」が一番ガッカリだったでしょうか。

ご紹介いただいた提督さんには大変申し訳ありませんが、プレイヤーの作戦立案の意義を粉砕するようなゲームエンジンは、やはり「いかん」のではないかと思います。

この半年ではそれくらいしか思い当たりませんでした。

強いてあげるなら、「ダウンインフレームス」のポーランドキャンペーンは駄目だと思いましたが(苦笑)。

東京ブラックホールを見る

www.nhk.or.jp

2017年の終戦の日に放映されたドキュメンタリードラマ。

今回「2」作成に当っての再放送。不覚なことに、2を録画し損ねて1だけ見た。

1945年8月15日を起点にした一年間の東京の実写映像を中心に、そこへタイムスリップした現代人視点のナレーションで語る。

上海租界も魔都だったが、東京租界(東京にありながら日本人立ち入り禁止の占領軍管理地域)も魔都だったことを認識しました。

終戦直前に物資を隠した日本政府や日本軍も悪なら、観光地か別荘地に来たような気分で振る舞う進駐軍も悪。魔都を徘徊してヤミイチから立身出世して日本のダークサイドに君臨して行った名だたるフィクサーたちも悪です。

地獄は戦争によって作られたのではなく、人によって作られたのだと実感します。

主人公に東京租界のバンドマンの仕事を世話してくれる女性が誰だか判らなかったのですが、こちらだそうです。

PROFILE | 夢野いづみ | 夢野いづみ(IZUMI)公式サイト

料理の神様を見る

フジテレビの単発特番です。

そう、あの1993年から十年近くに渡って大人気を博した「料理の鉄人」の一夜限りの復活特番です。

最近のフジテレビは昔の遺産で暮らしています‥みたいな企画が少なからずあります。必ずしも上手く行っていないものもあるので、正直を言うと心配でした。

ですが、これは面白く仕上がっていました。

主催者が鹿賀丈史に代わって吉田鋼太郎、実況が福井謙二に代わって伊藤利尋でした。この二人は上手く嵌まっていたと思います。解説者は服部先生が変わらず務めていました。

かつては、レギュラーの鉄人にゲストの挑戦者が挑戦する建付けでしたが、今回は逆で美食アカデミーが用意した科学的データを駆使する謎の料理人、ミスターゼウスが世間で名高いシェフに挑戦する構図でした。

80分枠で、ハンバーグと回鍋肉の2本でした。回鍋肉では、かつて中華の鉄人を務めた陳健一さんが登場、ハンバーグはたいめいけんの茂出木シェフでした。

勝敗は伏せますが、特にハンバーグ編は面白かった。

A5霜降り肉は、実は旨味成分であるアミノ酸に乏しいとして、敢えてタフミートを使用。旨味を封じ込める工夫として、粗びきに玉ねぎなどを混ぜ込んだ核を細引きの密度の高い殻で包んで焼きました。そうすると鍋に肉汁が流出する重量減が圧倒的に少なくなるという実験データが提示されました。

一般家庭ではタフミートを、粗びきと細引きにしたものを手に入れることができないと思うので、自分でもやってみようとは行かないのですが、非常に興味深く見られました。

強いて言うならば審査員が、片平なぎさ足立梨花陣内智則と、なんとなく軽いかなと言う気がしました。番宣を兼ねて出している都合なのでしょうが、一人くらい重鎮が入っていて欲しかったでしょうか。

科学した料理と言う準備が大変なテーマなので、これで定期番組にはできないかと思いますが、単発番組としては非常に良かったと思います。

吉田鋼太郎が「一度、言ってみたかったんだよ」と呟いてから「アレキュイジーヌ」と号令を掛けていましたが、そうか俳優から見ても憧れの名セリフだったのかと思いました。

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セントラルフロント方面

「セントラルフロント」は、NATOワルシャワ条約機構軍が対峙した東西ヨーロッパ戦線の中央部分。狭義には、西ドイツ軍と米軍の担当境界であるフルダ峡谷がワルシャワ条約機構軍の突破目標だっとされ、この地域を指す。

なんで突然こんな話しになっているかはこちら。

セントラル・フロント・シリーズ、出生の秘密? : ウォーゲームだもの

これをシリーズ名にしたのがSPIのセントラルフロントシリーズ。

全10作で、この戦場を北ドイツ平原からドナウ川まで戦術的作戦級規模で描くというビッグゲーム構想だった。第1作がS&T、第2作がボックスゲームとして発売された。

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中隊規模のユニットで師団規模の攻撃を足止め出来てしまう不具合を見直した第3作が再びS&Tで発売された所でSPIが崩壊。

その後、まったく別のシステムで3W時代のS&Tで第4、第5作が登場して完結。当初の半分の規模となった。

システム的にも不連続となってしまっており、またセントラルフロント全体を描くにはスケール的にも難しい所を選んでしまったため、今ではプレイされるのを見掛けることはほとんどない。

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この前身に当るのがSPIの「ザ・ネクストウォー」でフルマップ3枚で欧州第三次大戦のほぼ全体像が見られた。このスケールになると、航空戦や限定核戦争、化学兵器の投入などが見られたので、結局はこれが一番よかったのではないかと思っている。

往年はこのテーマは人気トピックで、標準サイズのゲームで全体をカバーしたVGの「NATO」もあった。ただ、縮尺が小さすぎて現代戦の特色が感じられなくなってしまったので、VGの中ではイマイチだったと思っている。

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GDWの「サードワールドウォー」は、アメリカではセントラル、サザン、アークティックの三部作として販売され、日本ではHJが一体化してお得価格で販売してくれた。もちろん飛びついて買った。良い点としては、同一システム同一スケールで北から南までやったので、それぞれの戦場の戦闘の粗密が体感できたことが大きい。一方で、セントラルフロントでは大規模部隊がフルスタックして城壁のように並び、アークティックでは部隊の分割ルールをフル活用してユニット数を稼いで拠点を守るということになり、それぞれの戦場に合ったスケールではないため、ちょっと変とも言えた。このシステムで中ソ国境もやるという話しがあった気がするが、会社自体が崩壊。

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セントラルフロントの戦術的作戦級の終着点と個人的に評価しているのが、ウェストエンドの「エア&アーマー」。実は「NATO」のマクスウェルがデザインしているのだが、「NATO」のフラストレーションを完全に補完しているのが「A&A」になっている。現代戦の持つ流動性、部隊の独立行動能力限界の問題などが、盤面に明示されていて感心した記憶がある。

 

×眉村卓追悼:燃える傾斜を読む

ハルキ文庫版の古本です。

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本書は1963年5月に、今はない東都書房からSF叢書の第一号として発行された眉村先生の処女長編です。前年に今日泊亜蘭の「光の塔」を出した同社が満を持して(?)スタートしたSF専門叢書でしたが、当時の「ウェスタンとSFを出す出版社は潰れる」のジンクス通りに、この叢書の二冊目は出版されることはなかったのだそうです。

読んだ感想としては、非常に若書きで生硬な感じがします。

シマックの初期長編(大宇宙の守護者)と非常にテイストが近い気がします。

日常生活から銀河系の命運を賭けた戦いへと発展する所が、とても良く似ています。

なんと言うか、「SFたるもの銀河の命運を賭けて戦わねば」みたいなSF黎明期の力みがあったのでしょうか。

これは再読することはないかなという意味で「×」にしました。

次はジュヴナイルから何か読む予定です。