ディスタントプレイン終了後、DRAGOONさんに教えてもらって対戦しました。
孫子の兵法と言うのは、欧州の人にはエキゾチックでミステリアスに映るようで、まぁそういう意味でのネーミングだと思います。実際にルールやシステムに兵法が反映されているという訳ではありません。
ただ、これは非常にタイトにまとまって、全ての要素が無駄なく緊密に絡み合った良いアブストラクトカードゲームと思いました。若い頃のクニッツアが作ったもののリメイクだと言われると信じてしまいそうです。
基本的には、1から6のカードを5カ所のエリアに配分して「戦争」のように勝負していき、勝った側が差分だけ自分の軍隊コマをエリアに配置していきます。これを3回繰り返して決算、それを3ルーチン繰り返してゲーム終了します。決算時に、そのルーチンでの各エリアの価値が勝っている側に算入され、その総合計が勝敗を決します。
1度勝つと、そこには勝者の軍隊が置かれ、これは次の同じエリアの勝敗に累積します。ですから勝ち続けるとそこには大量の軍隊が集積されたりします。
いくつか興味深いのは、エリア得点を得るには決算段階で1点でも勝っていれば良いのです。なので、無駄に大量に軍隊を配置してしまうと、実は軍隊が枯渇して勝っても置くものがなくて困ることも起こり得ます。
また、特殊カードが全部で10枚あり、これは使い捨てですが強力です。これをどういうタイミングでどういう場面に投じるかが問題。あと手札は全9枚で始め、1から6だけが繰り返し使用できるので、それ以外はいつ手札に入ってくるかはコントロールできません。
強力カードのカウンティングは必須ですが、カウントしていても必ずしもそのカードが手札にあるか、まだ山札か判りません。ここらへんのちょっとしたバランスが上手くできています。
マップは飾りのように見えますが、勝利した時に置く駒がないと、隣接した自軍支配地域から移動させる(義務)ルールがあるので、地形的な関係にも意味があります。