なつかしの昭和プロレスラー:キラーカールクラップ

bqsfgame2011-02-15

立ち上げ期の新日本プロレスを語る上で欠かせない一人が、ナチスギミックの悪役レスラー、キラー・カール・クラップ。
後にレベルが上がり世界のトップを招請できるようになった日本マットの状況から振り返ると、昭和プロレス研究室の紹介文の一節を引用すれば
「はっきり言えば、クローとキックだけしか取り柄の無いレスラーで、彼をエースにしなければならなかった旗揚げから数年の新日本プロレスの台所事情は察するにあまりある。」
と言う評価になる。
しかし、プロレスは筋書きのあるドラマなので、ワールドリーグ戦のエース外人ともなれば、予選では猪木を倒し、決勝では猪木が予選で勝てなかった強敵を倒して逆転優勝するというシナリオに乗ることになる。結果として、クラップは、第1回、第2回のワールドリーグ戦の予選で猪木に完勝するブックを得ることになった。これは右に出るものなき実績となっている。
ちなみに最後の来日は全日本の最強タッグ決定リーグ戦81で、ラシクとのクローコンビだった。しかし、最終戦で新鋭コンビだった龍原砲に初白星を献上する役回りとあっては、新日本時代の実績が泣く結果となった。
もっともこうした「他団体で活躍したレスラーを貶めるような使い方」と言うのが昭和プロレスでは散見され、金網の鬼、木村の足を折ったオックス・ベイカーが、新日本のタッグリーグ戦に呼ばれて猪木の延髄斬りで3分ほどで切って捨てられたのも印象に残っている。