電力会社をソロプレイ

bqsfgame2005-11-28

懸案の電力会社をソロプレイ。
発電所を購入、燃料を調達、ネットワーク構築して、燃料を消費して発電した電気をネットワークに送電して収入を得る。これを繰り返しながら発電所をリニューアル、ネットワークを拡大していくと言う拡大型マネージメントゲーム
工夫されているところは、発電所の燃料タイプが複数あるというところ。ネットワークの構築のルールがクレヨンで線を引くのではなく、都市にマーカーをおく方式になっていてそのためのコストとして都市間の距離数字を支払うようになっているところ。
先日も同じようなことを書いたが、非常に良くまとまっていて、このテのゲームの現時点での完成形と言っても良いかも知れないのだが、その一方でどこかで見た観も強い。
ネットワークのサブシステムについて言えば、スゴロク方式でコマを移動させていた鉄道ゲームに、車両カードを購入させて自社のネットワークをターン毎に仮想的に走らせて収益計算するようにしたのが1830だった。電力会社のシステムはモチーフは違うが、それを更に洗練させた感じで、プレイアビリティも良く、作業としてもスマートだと思う。発電所の価格や燃料のバリエーションなども上手いバランスに設定されている気がする。ステップが3段階になっているのも丁度良い。実にこのテのゲームを良く研究して上手くデベロップされていると思う。
しかし、贅沢な注文かも知れないが、素晴らしいデベロップだと思うが、斬新なデザインとは言えない気がする。
とまれ、まとまりが良く、プレイタイムも内容の充実度の割にはすっきりとプレイできそうだし、今の時点でネットワーク拡大型マネージメントゲームを一つだけ持つとしたらこれで良いのだろうと思う。プレイ人数に対する取り扱いも、マップが両面で米独用意されていることも親切。非常にゲームずれした人がサービス精神旺盛にデベロップしきっていると思う。
3人プレイを想定してのソロプレイだったが、終了時点で18都市のネットワークに綺麗に送電したプレイヤーが二人で残金勝負、わずか11エレクトロンという僅差だった。これも、ネットワーク拡大による収益拡大が最後は頭打ちになってくるため、土壇場で追いつくチャンスがあるようになっている収益表の設定の妙かと言う気がした。随所に小太刀の冴えを感じさせる見事という言葉を惜しまず使いたくなるデベロップ。