B級SFゲーム・マルチの一つの理想像か?

こう書くと大袈裟に聞こえるかも知れないが、個人的には実感。この実感なくしては7年も掛けて毎回ルールを練り直して日本語化したコンポを作り直して遊んだりしてこなかっただろう。ゲームの序盤から展開が白熱し、最後まで流動的な局面が続くマルチ。そして、SFゲームらしいガジェットが豊富に盛り込まれていて、そのどの要素もゲームの局面を変えうるほどのパワーと魅力を秘めている‥。
そんなSFゲームマルチがあったら‥と長年願ってきたが、その望みに一番近いところにあったのが「サンダーズエッジ」であったと思う。しかし、オリジナルルールは機能不全が随所にありどうにもそのままではリプレイアビリティがなかった。そこを一つまた一つと改善しながら、ついに此処まで来た。
出来上がった現在の姿には個人的には非常に満足していて、特に昨年の秋のプレイを踏まえて実施した問題構造解析は最後の仕上げに役立ったと思う。こういう思考ツールが7年前に欲しかったものだ。
同時に7年間に渡るルール変更の嵐と、往々にしてプレイが頓挫するような問題発覚で終わるゲームを此処まで一緒に遊んできたみなさんにはお礼を申し上げたい。
オリジナルデザインのクリスチャン・ピーターセンには、もちろん彼なくして「サンダーズエッジ」はない訳だから言わずもがなである。
個人的にはオリジナルデザインではなくとも、妙な話しだが自分のオリジナルの創作ゲームの多くのもの以上に愛着を感じるワークになったという気がする。コンポーネントの手直しのファイルは階層が深くなって混沌としており、現物こそが正としか言いようのない状態になっており7年間の軌跡を見ることができる。プレイしたメンバーから販売してはどうかという意見もあったが、とても混沌とした作業を全て整理しなおす労力は今は掛けられそうになく、ともかくもプレイできる現物が目の前に1セットあるのだからいいかという気もしている‥(^_^;