競技用ゲーム志向とプレイ人数に対する調整

本ゲームの最大の特徴として、ゲームマスターであるオーヴァーロードと、ヒーローたちを、競技用ゲームのルールの明確さの元で戦わせようと言う意図がある。ルールの不明点に対する裁量権を与える一方で、プレイヤーたちにエンターテイメントを提供するサービスに徹するよう求めるのが従来のRPGやRPGタイプのボードゲームでは常だった。このためゲームマスターはどうしてもサービス業であり、勝つためのプレイというようなことはできなかった。対して本作ではルールを明確化して競技用ボードゲームとしてオーヴァーロードも一対多ではあるが、勝敗を競うプレイをできるようにしようとしている。
このためヒーローの人数に対する難度の調整というのが明確な形で必要なのだが、いくつかの工夫がされている。先ずオーヴァーロードはイベント、トラップ、召還、パワーエンシャントなどのカードをスレットトークンを支払ってプレイするのだが、このスレットトークンの毎ターンの供給がヒーローの人数そのものになっている。ヒーローが多ければ、オーヴァーロードもそれなりの仕掛けをして待っていると言う訳だ。また、モンスターもヒーロー人数によってパラメータが上がるようになっていて、強いパーティーに対しては抵抗力を増すようになっている。
2人ヒーローの場合には、大きな仕掛けはしにくく、モンスターも脆弱。しかし、パーティーも2人しかいないので崩れやすい。ヒーローは最大4人までだが、2人と4人ではかなりプレイの印象が違うかも知れない。
今回はヒーローが二人とも切れ味で勝負するタイプでタフでなく役割分担という意味では上手くなかったかも知れない。中盤までのモンスターが弱いゾーンでは進めたが、モンスターがまとまって登場する終盤で打たれ強さ不足を露呈し、最後のエリアの直前で時間も切れたことだし判定負け終了として片付けた。
画像はスケルトンの群れに一斉射撃を受けているところ‥(^_^;