救出活動

bqsfgame2006-06-16

対象宙域は画像のような三次元構造を取っていて、二次元マップが4層重なっている。レベル1から進入し、コバヤシマルが遭難しているレベル4まで進み、またレベル1まで戻って脱出しなければならない。
星域には障害物となるアステロイドや、艦のセンサー類を使用不能にするガスクラウドが散在している。その一方で、これらはクリンゴン艦船からエンタープライズが隠れて行動するための掩体にもなる。
セットアップ時にマーカーをランダムに配置し、その中には遭難信号ブイや、クリンゴン船が含まれている。全レベルに散在したこれらの中から、先ずブイを発見しなければならない。ブイが発見された時点でコバヤシマルの具体的な遭難情報が得られるので、この段階で新たに第2ブイをレベル2に加えてプレイを進める。そして第2ブイを見付けるとレベル3に第3ブイを加えて続け、さらにレベル4にコバヤシマル本体を加えてプレイしていく。コバヤシマル本体を見付けると救出活動を行うのだが、この段階で全ての盤上のマーカーをオープンにし、救助活動を察知したクリンゴン艦船が一斉にエンタープライズに向かって謂集してくる。同時にコバヤシマルの乗員が既にライフボートで離脱して、別の場所に漂流していることがあるので、その場合はこれを回収する必要が生じる。
ということで、4層しかない狭い立体空間を縦横に走り回らされるようになっており、任務は結構、長く続くようになっている。その一方で最初の方のブイを探す段階ではボード上のマーカーの数は少ないので、敵の活動も鈍く、ある程度のところまでは少し気を使えば進めるようになっている。
ソリテアゲームとしては、適度なところまで遊ばせる工夫、全体として易しすぎない工夫がされていて良くできていると思う。艦のディスプレイという主観ベースのゲームデザインも独創的だがプレイしやすくなっており、デザイナーのカウフマンのセンスを感じさせる一作である。
世評的には「スタートレック3」ではコスティキャンの「シャーウッドシンドローム」が話題になることが多いかと思うが、個人的には「コバヤシマル」の方が一見の価値があると思う。