NHKスペシャル「恐竜vsほ乳類1億5千万年の戦い」を見る

アメリカンメガファウナ」で盛り上がっているところに何ともまたとないタイミングの番組。
全体を通して哺乳類は爬虫類の後継者ではなく競争者だったという視点での整理になっており、そのときの哺乳類の生き残りの軸が夜行性>聴覚発達>大脳新皮質発達>小型限界>短寿命>早い世代サイクル>環境適応力と関連付けられているのは直線的で単純に過ぎる気もするが、生物学初心者にはわかりやすく面白い説明だった。
第2回では、2月に出張の合間に訪れたデンバー自然史博物館が出てきて吃驚した。訪問時にKT境界に関する知見には驚いたのだが、歯の展示は確かにあったが、それほど熱心に見なかったので惜しいことをした。アメリカンメガファウナのプレイヤーシート間の初期設定の差異が歯で定義されているように歯は凄く重要だということなのだろう。
第二回のクライマックスはティラノサウルスの謎に対する現状での答えだが、此処まで推論が進んできているとは知らなかった。
番組のエンディングが「恐竜対哺乳類」という単純対決の視点でなく、進化の競争者として互いが必要だったと言う視点でまとめられているのは素晴らしいと思った。