カメとモグラの戦い

今回のプレイを象徴し、また肉食のダイノクロックに勝利をもたらす遠因となってしまったのがカメとモグラの戦いだった。
1:ビークリザードから進化したカメは、昆虫と言う新しい食物を食べる能力を持ち、その一方で堅い甲羅に守られて肉食動物には食べられないという優秀な新動物だった。
2:しかし、そこの後から遅れてきたくせにカメより虫を食う技術だけは勝り、夜行性でこそこそと活動するので肉食動物に食べられにくいと言うモグラがやってきた。
3:モグラにエサを奪われたカメは窮地に陥ったが、念ずれば通じるものでカメは長く敏捷に動く舌を進化させてモグラ以上に虫を食うのが上手くなって盛り返すことができた。
4:モグラは昆虫のいる世界ではカメに叶わなくなったので、進化の親元種の保護を受けて昔のテリトリーに戻って細々と生き延びることになった。
5:ところが、そもそも古代系のバイオームだった両者の争っていた昆虫エリアは新しい時代の気候変動によってどんどん衰退し始めた。このままでは将来はない。そんな折、遥か南の熱帯雨林で蝶々という新種の昆虫が大発生したと言う噂が聞こえてきた。蝶々は四季のある気候を好み、これからの将来性は抜群だ。カメはそこへの移住を考えた。しかし移住するためには遥か南まで移動する必要があり、そのためには大型化して移動能力を増す必要があった。そのためには折角身につけた抜群の昆虫捕食能力をモグラ並みに落とすしかなかった。それでもカメは覚悟を決めて南へと渡った。未来のために。
6:カメが昆虫を食う能力がモグラに対して優位性がなくなった途端にモグラは太古のテリトリーから再び這い出してきて東海岸の昆虫エリアを再強奪してしまった。カメは南から応援を何度も東海岸に送り込んだが、強欲なモグラの前に屈してしまった。
7:ところが、時代が変わり昆虫を食べているよりも、海に住むイルカを食う肉食動物になった方が繁栄できそうだと言う見通しがモグラに訪れてきた。イルカとモグラは同じ親種を持つので同族食らいになるのだが、イルカがモグラの都合に合わせて小型化したことでそこそこの共存共栄モデルを築いたのだ。こうしてモグラは昆虫エリアから再び自分勝手な都合で出て行った。空いた土地には南から毎エポック渡って来ていたカメが再び住むことになった。
8:しかし、海の動物同士の争いで事情が変わると、モグラは自分で出て行ったくせに再び昆虫エリアに戻って来た。横暴極まりない話しだが、虫を食う能力でわずかにモグラに優位があるため再びカメは南の蝶々王国へと追われていった。
9:ところが新生代を迎えてカメの同族から進化したプテラノドンが抜群の飛翔能力に加えて夜行性を身に付け、夜に地表に出て活動するモグラを捕食できるようになった。カメは今でも堅い甲羅に守られて何者にも襲われることがない。これによってカメとモグラの競争はカメが有利に変わり、最後にはカメが昆虫エリアの支配者として戻ってくることができたのであった。