コマンド70号を入手:シミュレーションゲーム批判序説2006

今号の最大の焦点は、この記事にあると思う。
個人的にゲームデザインは、木ではなく森を見たものが好きという主張を繰り返してきたが、冒頭の鹿内氏の意見を見て非常に近い主張がされているので嬉しく思った。
「‥つまりは、そのゲームが扱わんとする題材をいかに提示するか、ということです。史実の展開がどうとか、そういうことを再現するのではなくて、表現したいテーマをいかにプレイヤーに訴えるか。人によっては、部隊番号が正確であるとか、戦闘序列が正しいとか、そういうことが重要かも知れませんが、プレイする立場から言わせてもらえば、そのゲームが扱うテーマが持つ軍事的課題がシミュレートされていて、その課題の解決方法をプレイヤー同士が考えて遂行する、ということが面白いと感じられるわけです。」
というのは、観点や基準は違うかも知れないが同じような要素の面白さを求めているように思う。
とかく、ミリタリーファンのゲーマーと話すと、武器のカタログスペックや、オーダーオブバトルへの偏執を感じることが多く、一方でドイツゲームからの流入者と話すとゲームとしてしか見ない一面的な観点を感じることが多い。どうしたものか、シミュレーション・ゲームをシミュレーション+ゲームとして見る人と出会うことは少ない。
その意味で鹿内氏の主張には、正直に言って「ああ、ちゃんとこういう見方でシミュレーションゲームをプレイしている人が他にもいるんだ」という安心感を持った‥(^o^)