マクレランの毀誉褒貶

昨日のアンティータム戦に対する評価を踏まえてマクレランについても意見をまとめて置きたいと思う。
①マクレランの組織編制の能力は北軍はもちろん相手のボビー・リーも認めている
②1861年の緒戦では両軍の軍隊は共に準備不足であり、これを戦える集団にしたのは北軍では主としてマクレランの功績であったと考えられる
③マクレランの実戦での消極性は多くの人が指摘し非難している通りである
④しかしながらマクレランの在任期間における北軍ポトマック軍に課せられた最低限の使命は、北ヴァージニア軍に決定的な勝利を許さず諸外国の介入により南部の独立が決定的になる局面を招かないことだったと考えられる
⑤そのための最低限の仕事はアンティータム戦によりクリアしたと考えられる
⑥そのことによりマクレランは大統領選挙における民主党候補として擁立されたのではないかと愚考する
と言ったところだろうか。
なんにしてもマクレランは、我々ウォーゲーマーに多くの題材と課題を提供してくれたことは事実で、もし北軍司令官にもっと優れた人物がいて1862年の夏に南部が決定的なダメージを受けて崩壊していたなら、きっと如何にアメリカ人が自国の題材としてウォーゲームデザインで多くを取り扱ったとしても日本のウォーゲーマーにも南北戦争が数多くプレイされるようにはならなかったに違いない。その意味で日本のブログでこうして南北戦争のことをああでもないこうでもないと語っていること自体が、マクレランあってのことなのではないかという気がする‥(^_^;