プレイの展開:序盤から中盤まで

ちなみにメンバーは、コーディネートしてくれたのは本ゲームの伝道師のしのぐさん。他はバンガードミッションからNさん、GGGからTさん。
種族決定の結果、わたしはレトネフ男爵、以下、時計回りにNさんHAKAN首長国、しのぐさん太陽系連邦、Tさんウィニュー。種族に関して結果まで含めてコメントすると、どうも中上級者レベルではウィニューが使いやすく4種族の中では強いように感じられた。
このゲームの一つのカギとしてコマンドトークンの調達や、アクションの手番を先に送る手法があるのだが、ウィニューの種族固有技術は、この両方を解決していて非常に使いやすそうだった。これはコマンドトークンを1つ余計に受け取れる上にアクションを地上部隊現地調達で実利を伴って回せる太陽系連邦あたりと比較してさえウィニューの方が強く感じられたので、かなり凶悪な水準ではないかという議論が局後にされた。
これに加えて技術カードが3枚でスタートするのだが、この組合せが「最新型戦闘機」を入手する最短距離にあるのが良く、実際、今回序盤から「Ⅳ型駆動装置」が登場、中盤には「最新型戦闘機」が登場して、これがウィニューのデフェンスネットワークを非常に緊密に組み上げてしまいウィニューの負けにくさの一環を形成していた。
全体に見て、太陽系連邦はもともと負けにくい種族と言われていたが、ウィニューはさらに負けにくいのではないかという印象。そして、その負けにくさが太陽系連邦と違って、最初に種族特殊能力の説明だけ聞いてもなかなかわかりにくいというのが特徴ではないか。この人から強さが分りにくいと言うのは序盤でマークされにくいという別のメリットを形成しており、その点も含めて強いのだと思った。
逆に今回苦労したのがハカン首長国で、経済的に他を圧倒し、明らかに強いため、盤面の戦況で圧倒的ながら勝利得点的には意外なほど苦労していた。強さが傍目にすぐに感じられてしまう種族は、そのこと自体が意外に大きなデメリットだという印象を受けた。
さて、銀河の創生なのだが、実は此処から男爵家の苦労は先ず始まった。手元に配られた資源星系の内容がショボかったのが先ず第一。次にマップが組みあがってみると、太陽系連邦とハカンの間には空白星系によるギャップがあり、太陽系連邦とウィニューの間にもスーパーノヴァによるギャップが通過困難なギャップが生まれた。
結局資源惑星を介して繋がってしまっているのは、ハカン⇔男爵⇔ウィニューとなり、両側の敵と接触した状態の唯一のプレイヤーとなってしまった。このことが後に深刻な状況を産むことになる。
その次の問題として、第1ターンの交易でハカン首長国がトレード戦略を握り、太陽系連邦、ウィニューと交易を結び、先ずその経済能力を遺憾なく発揮した。結果として、交易する残り二勢力も多少の恩恵を受けることになった。これに対してハカン交易圏から唯一締め出された男爵は、初期配置星系の悪さに加えて交易でもデメリットを被り序盤から経済的に大きく立ち遅れる結果となった。
しかしながら、それが故に最弱勢力であると認識され、その世論を背景に最初のメカトールレックス到達者となることに互いに牽制しあう上位三勢力から容認されたのが次の綾。
この段階で男爵領は、左にハカン、右にウィニューに挟まれながら細長く伸びきった形になってしまった。脆弱さがあるのは自覚していたが、まさか最下位のプレイヤーを積極的に攻撃してくることはマルチではあるまいと思っていたので、メカトールレックス絡みの秘密条件を他のプレイヤーが容認してくれている内に達成できてしまえば‥と思っていた。ちなみに秘密勝利条件は経済的覇権で、戦艦5隻とドック3つ全てを作りきる必要があったのだが、これが経済的に出遅れている男爵には非常に厳しかった。
それでも努力して戦艦を3隻まで用意したときに、既に経済的に圧倒的な存在となり2隻のウォーサンを築き上げたハカンがいきなり攻めてきた。
[つづく]