悪い点

×なんと言っても時間が掛かり過ぎである。今回のプレイは6人と言うこともあったかも知れないが7時間を越えており、18EUより集中力を要するゲーム内容と相俟って負荷が重過ぎである。これを楽しいと思える人は、かなり限られていると思う。わたしはその中には入らない‥(^_^;
×ゲームの重要な転換点である国営会社への強制統合を決定する要素の経済シミュレーションとしての合理性が低く感じられる。具体的には、列車購入による新フェイズ導入時に保有列車のない企業が複数あることで国営会社への強制編入が実施される。ただ、このタイミングで保有列車がないことは、企業数が多いことも相俟って、たまたま手持ちの列車を買うタイミングの巡りの都合で発生し、ほとんどその会社の経営状況と関連しない。これは、個人的には非常にアンリアルに感じられた。つまり、株価、保有資金、運行可能な路線の収益性と言った会社の実力や健全性を反映する指標と全く関係なく決まるのである。そして、もっと問題なのは、これを回避するために、列車の購入順をコントロールするために、経済シミュレーションとしての合理性の感じられない18シリーズというゲーム固有のテクニックが重要なことである。これは良い点の1番と対極にある特徴で、折角の1番の魅力を相殺してしまっていると思う。経済シミュレーションとして、株式投資ゲームとして、合理性があり魅力的であるのは、価値の高い鉄道会社を見極めて投資することが勝利への適切な手段である‥ということだと筆者は信じている。ところが、この要素では、18シリーズのテクニックを使いこなせているかどうかが問題になってしまっている。これは本ゲームを18ビギナーから遠ざけていると同時に、折角、経済シミュレーションとして素晴らしい要素をいくつも持っていながら、矛盾した要素がクローズアップされていていただけないと思う。
悪い点を二つ組み合わせると、すごく時間と労力を必要とするのに、その重要な帰趨は18シリーズ固有のテクニックを身に付けているかどうかに左右されるという極めてありがたくない組合せになっている。個人的には、このゲームは18エキスパートたちのためのゲームであるという印象を強く受けた。