ソビエト軍の采配ミス

SLシリーズにあって、アップフロントシリーズにないスキルの一つに地勢を読む能力というのがあると思う。地形を読んで攻勢軸をどこに取って行くか、複数の軸にどのような兵力をどのような割合で投入していくか、地図盤を見ながら構想を練るスキルである。アップフロントには地図盤が抽象的な形でしか存在しないので、このスキルが皆無とは言わないが相対的には緻密でない。
対してSLシリーズでは非常に重要で、どの経路であれば歩兵兵力が援護物を利用して安全に前進できるか、装甲兵力が有効に戦場へ投入できるかを見極める必要がある。
その意味で昨日のソビエト軍は大きな間違いをしていた。このシナリオの勝利条件は地図盤2のレベル3ヘクス7つの内の5つを取ることだ。そのためには、最後にレベル3のヘクスへ登るイメージを明確に持って攻勢軸を設定する必要があった。ところが、それを怠り地図盤4を横切ることばかりを優先して兵力を二つに分け、主力を北方に持っていってしまった。これは失敗でターン6あたりになって地図盤2に進入してから、621高地に北側から登るのは切り通しの崖になっていて容易でないことに気付いた。これこそ取り返しの付かない大失敗だった。