最後に時間がまだあったのでシナリオBをプレイすることにした。パトロール以外のシナリオを3つも3時間ほどでプレイできるとは素晴らしい。スムーズにプレイできるようになると、パトロール以外のシナリオも実に手軽なのがアップフロントの素晴らしいところだ。パトロールしかやったことのない人は騙されたと思って、一通りやってみて欲しいものだ。
先週触りを予習し、この日の対戦に備えていたシナリオDと比較して、シナリオBは準備不足。大きな間違いとして、最後に積極行動ポイントを得られるのはビルディングだけというのを失念していた。結果として、最後にビルディングに入る算段が立たず、途中の損害も多めだったことから無理を重ねて敗北してしまった。
改めて思うのだが市街戦はパトロールと似ているが決定的な違いがある。最大の違いはパトロールではサドンデスで決着が付くのに、市街戦は3デックを戦いきる前提で作戦を立てる必要があるということ。また、上述した行動ポイントのためにビルディングに入る必要があることである。ビルディングカードは8枚もあり豊富なようだが、2デック目で良い位置まで前進してビルディングに入ってしまったグループは、そのビルディングカードを場に展開したままになる。このため、今回は3デック目に入った時点で場に4枚のビルディングカードがあるため、山には4枚しか存在しなかった。その内の1枚を引くことができたが、2枚はドイツに捨てられてしまい、最期の1枚となってからは射撃解決とかで流れては困るのでソビエトはひたすら総入替えで山札から全力で引くしかなくなってしまった。そんなことをしている間にパラパラとドイツに撃たれて損害を重ね、時間切れの段階でほとんど勝算がなく判定負け状態となってしまった。
ビルディングカードにいつ入るかを見定めながら2デック目の後半から最後の得点計算を踏まえて作戦を立てる必要があり、これは猪突猛進で勝てるパトロールと一見似ていてもプレイ感が全然違うものだということを感じさせられた。得点的に負けている側が追いつくために前進をすると相対距離が縮まっていき、結果として白兵戦や爆薬設置というパトロールではなかなか起こらないことが起こりえるのも市街戦らしくて良いと思う。同じ山札を使っていながら、確かにパトロールと市街戦の雰囲気の違いが出るのだから、アップフロントのシミュレーション性は高いと思う。抽象的だからシミュレーション性が低いと言う決め付けは当らないのだ。
こうした発見をしてもらうためにも、是非ともパトロール以外のシナリオまで皆さん進んで欲しいと切に願う。