懐かしい萩尾望都作品集。
「スターレッド」で登場した一角獣種の末裔を描く、少し遠い未来の物語群。
壮大さという点では小品なので物足りなくもあるが、SFらしさ、人物の魅力、物語の魅力という点では、やはり申し分なく読ませる。
開拓コロニーでの事故死によるクローンとの入替えに絡めたラブストーリーの表題作。
不完全な念動力を持つモリと、一角獣種の少女の共鳴現象と淡い恋心を描く4/4。
そして、火星のテラフォーミングプロジェクトを巡って出会う一角獣種の少女(?)と、前作で登場したモリの後年とを描くX+Y。
萩尾望都作品集の中でも高い完成度を誇る珠玉の最終巻。