○跳躍者の時空を読む

bqsfgame2010-07-04

フリッツ・ライバー
中村融氏のセレクションには絶対の信頼を置いてきたのだが、本書は玉石混交か。表題作を含むスーパー猫ガミッチの一連の作品は筆者には一向に面白く感じられなかった。
本書の白眉は、やはり骨のダイスを転がそうに尽きるように思う。
ライバーと言う人は、何を書くかではなく、どのように書くかに焦点があったのではないかと思う。だから、ホラー、ファンタジー、SF、ディザスターノベル、私小説といろいろ書いても本人としてはブレはなかったのではなかろうか。
意外と面白かったのは巻末の私小説、春の祝祭。