ドリフトグラスを読む

「マン・プラス」の解説に登場したサイボーグSF短編の一つ。
アンソロジー「ホークスビル収容所」を取り出してきて、ドリフトグラスだけを読んだ。短編集でも読んでいるので三回目になると思うが、これだけを目当てに読んだのは初めて。
アンソロジーや短編集として読んだときには、ワンノブゼムとしか思わなかった。
しかし、これだけを抜き読みしてみると、なるほどなかなか良い作品だと見直すことができた。
深海作業サイボーグの物語だが、海底ケーブル敷設工事に失敗して変わり果てた姿で隠遁生活を送っている。そして、また海底ケーブル工事に挑戦する新しい世代が登場した。
物語の結末は物悲しく、日本人の好みの路線かも知れない。ディレーニイは、この時期は乗りに乗りまくっていたと言われるが、その全盛時の一編。
ちなみに、伝説の巨編「ダールグレン」がついに3月5日、邦訳発売されるそうだ。現物を見るまでは筆者は信じないが‥(^_^;