なつかしの昭和プロレス:2本のNWAジュニアヘビーのベルト(続)

bqsfgame2011-08-01

NWAのジュニアヘビー級王者と言うと、新日本プロレスファンは、レス・ソントンを思い出されるのではないかと思う。
その通り、レス・ソントンが締めて新日本に上陸したベルトこそは、正統NWAのジュニアヘビーのベルトである。このベルトは、オクラホマのレロイ・マクガークが管理していたもので、こちらが正統である。
ティーブ・カーンの王座決定戦のベルトは、マクガークの傲慢に腹を立てた非主流派が結託して新設した第2王座だったのである。
マクガークはNWAのベルトを私物化しているとの批判が強く、実際、ソントンが来日した時に新日本マットで藤波の挑戦を受けることを良しとしなかった。このため、ソントンが逆に藤波のWWFベルトに挑戦すると言うことになったのはご存知の通りである。
最終的にソントンのベルトはマクガークの権力が低下してから新日本マットで初代タイガーマスクの手に渡ることになる。
結果として、全日本の大仁田と、新日本のタイガーマスクにより、二本のNWAベルトが日本マットに揃うこととなった。
この事態に対して馬場は、大仁田のベルトこそNWA本部から全日本が管理を任された正統なベルトであると発表。これに対してテレビ朝日ワールドプロレスリングの放送では、古館アナウンサーがNWA総会議事録なる資料を手に持ってタイガーマスクのベルトの正当性を主張すると言う異常な事態となった。
結局、タイガーのベルトはNWA世界ジュニア、大仁田のベルトはNWAインターナショナルジュニアのベルトとなって、正式に2本のNWAジュニアのベルトが認証された。
画像はソントン。ジュニアヘビーにしては分厚い胸板と太い首、いかにも殴られ強そうなタイプで、実はランカシャーレスリングの達人。新日本ではベルトの輸送役みたいな扱いでしたが、本来は実力者なのでもっと使い道があったと思うのですが。