シルヴァーバーグの改体者の行く道を読む

同じ号に、同じ植民惑星もののシルヴァーバーグの中編が掲載されている。
1966年のギャラクシー掲載と言うから、「いばらの旅路」でニューシルヴァーバーグに変身する前年の作品と言うことになる。
舞台は地球人に対して悪意を持つ生物と植民者が住む金星。そこに地球では支配的な宗教となったチェレンコフ光を崇めるヴォースト教の司祭が金星向けの改造を受けて赴く。しかし、そこには地球では衰退したはずの異端が既に地歩を築いており、一方、ヴォースト教の方は送り込む司祭が次々に殺害されて任務に失敗しているのであった‥。
と言うお話しである。
サイボーグ物としては「マン・プラス」に近い内容で、主人公が改造されて最早、自分は金星に帰属するしかないと悟る辺りも近しい。それに宗教テイストが絡んできて、一種のサイクリックテイルになっている。
ニューシルヴァーバーグ時代に比較すると物足りない印象は免れないだろうか。紙数の割には重量感不足で残念な一作だった。