トレビア川の戦いの概略

第二次ポエニ戦争では、ハンニバルがアルプスを越えて北イタリアへと侵入した史実が非常に有名だ。第二次ポエニ戦争と言えば、ハンニバルのアルプス越えと言う人も多いだろう。
SPIの名作、ポエニ戦争
AHの名作、ハンニバル
その他にも多くの作品が、このハンニバルの大遠征を描いている。
北イタリアへと侵入したハンニバルは、ティキヌス川の遭遇戦でプブリウス・スキピオをを破り、これで評判を上げて多くの同盟者を得て兵力を充実させた。
このハンニバル軍に対してローマ側は兵力の集結を図ってトレビア川にて待ち受けて戦うことを選択した。これがトレビア川の戦いであり、両軍の主力による最初の大会戦となった。両軍ともに4万程度の規模だったとの説が有力とされ、総兵力ではほぼ互角だった。
戦いはカルタゴ軍の騎兵による挑発から開始され、挑発後に後退して見せたカルタゴ騎兵を追ってローマ軍が渡河し、不利な状況下で開戦してしまう。両翼の騎兵兵力で優越していたカルタゴ軍は、両翼からローマ軍を挟撃し、背後に伏せてあったマゴの別働隊の働きもあって河川敷の低地で立ち往生したローマ軍に大きなダメージを与えることに成功、ティキヌスに続いて快勝した。
ローマ軍は重歩兵で優越することを利用して中央突破で血路を開いたが、それでも壊滅的な打撃を受けてしまった。