のぼうの城を見る

bqsfgame2014-02-01

年末年始は、特別編成なので、思わぬ映画をテレビでやっていて嬉しいものです。
晦日に、バックトゥザフューチャー三部作の一挙放送と、風と共に去りぬをやっていたのは嬉しい悲鳴でしたが、トリック祭りでオーバーロードだったのでどちらも見ませんでした。ちなみに前者はDVDボックスを持っているので、落ち着いたら見たいと思っています。
で、新年早々にTV初放映となったのが「のぼうの城」です。原作は直木賞の候補にも挙がったミリオンセラーですが、構想から公開まで8年掛かったと言う労作。
キャスティングが豪華で、佐藤浩一あたりは役不足だと思うほどです。尾野真千子も、今となっては考えられないような小さな役で出ており驚きます。後は芦田愛菜ちゃんが、その娘ですが、これも役不足でしょう。
あと、見終わってから調べ物をしていると、史実とはいろいろと違っているようです。
大きい所では、そもそも三成の水攻めは、それほど効果がなかったのではと言う考察が、同人ゲームデザイナーの方から出ていました。また、石田堤の決壊もなかったとか。
でも、それでは映画にならないですよね‥(^_^;
http://3rd.geocities.jp/tnoguchislg/OSHI_CMNT.html
また、ヒロイン的な存在である榮倉奈々演じる甲斐姫ですが、史実では本人が出陣したそうです。また、秀吉の側室の一人になったのは事実ですが、秀吉に所望されたのは忍城攻めの時ではないようです。
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E7%94%B2%E6%96%90%E5%A7%AB
あと大谷吉継が三成の盟友として登場するのですが、若く健康な吉継って違和感ありました。でも、調べてみると吉継が懶病と言うのは江戸時代の創作との説があって、包帯を巻いて輿に乗っている吉継像と言うのは家康が裏切られたことから来る江戸時代の後付けの可能性大なのだそうですね。調べてみると、いろいろなことがあるものです。
閑話休題
今回の放送に当っては、津波災害の被災者への配慮もあってオリジナルの水攻めと決壊の際に人が水に飲まれる描写をストーリーを崩さない範囲で削ったようなお断りがありました。あまりに生々しい描写は、正月のエンターテイメントとして不適切でもあるので止むを得ないでしょう。ただ、水攻め関連のセット作りや撮影には相当に力が入っていた印象も受けたので、残念な面もあります。
キャストの中では野村萬斎の「のぼうさま」と、榮倉奈々の「甲斐姫」は、なかなか良かったと思います。榮倉奈々はモデル体型で運動能力も高く、和製デンジャラスビューティーに育って欲しいような人なのですが、「黒の女教師」以降なかなか当り役に恵まれていません。本作では、久しぶりに魅力的な側面を見せてくれましたが、どうせなら騎乗して出陣して欲しかった気がします。
のぼうの武将たちは、さすがに俳優を揃えたので凄いです。それぞれにキャラ付けが明確になっていて、全員よかったと思います。
太閤方は本作では悪役なので止むを得ませんが、ちょっと見劣りします。中でも割を食っているのは長束正家役の平岳大でしょう。とは言え、彼の傲慢さが忍城を刺激しないと戦さにならないので、重要な役所ではあるのですが。
違和感と言う点では、大河で明智光秀を演じた市村正親が秀吉と言うのは、見ていて辛かったですね‥(^_^;
あとキャスト表を見るまで気付かなかったのですが、雑賀の狙撃兵って中村靖日なんですね。これも銃を撃つだけの役をやる俳優さんではないですよね。
また、鈴木保奈美が出ているのですが、「江」の時も思ったのですが同じ世代の活躍中の女優さんと比べて劣化が激しいように思います。若手時代の魅力的なイメージが壊れてしまうので、正直に言って出て来て欲しくないかも。
とまぁ、そんな訳で映画を見たので、入手済みの同人ゲーム「忍城の戦い」を消化しようかと思っています‥(^o^)