○激突シベリア戦線下を読む

bqsfgame2014-08-31

覇者の戦塵のシベリア下巻は、日ソ対決を迎える。
シベリアと謳っているが、厳密には沿海州を舞台にしているので狭義のシベリアではない(笑)。
この架空戦史の今般の戦いでは、日本軍側が沿海州へと攻勢に打って出る。その理由は、ソビエトが米軍重爆撃機に基地を提供していることであり、そこで上巻の日本本土空襲と防空戦の話しが接続している。
面白さと言う点では、防空戦の総合テクノロジー戦争を描いた上巻に少し及ばない。が、下巻では敵にウォーゲーマーお馴染みのT34、KV1、シュトルモビクなどが登場するので、それはそれで面白い。
T34や、KV1が相手では、「日本の戦車でどう戦うのだ?」と言う疑問がすぐに湧くが、そこを解決するのが架空戦史。ドイツ軍から提供を受けたパンツァーシュレックを改造した滑空噴進弾が登場する。携行対戦車兵器の登場は、WW2後半の戦術レベルでの一大事件だと思うのだが、それを極東で早々に実現してしまったのが本作の架空部分である。
しかし、日本軍の目的は米空軍基地の除去なので、早々に停戦して停戦交渉になる。なので、ソビエトをドイツと東西から挟撃するようなことにはならない。
では、次はどこへ転戦するのだろうか? 次のタイトルは「東太平洋海戦」である。