×オルシニア国物語を読むのを挫折する

bqsfgame2014-10-14

ル・グィンのオルシニアです。
実は読もうとするのは二度目なのですが、今回も挫折しました。120ページくらいまで読みましたが、一向に面白くならないので断念しました。
本書は出版年で言うと、ル・グィンの出世シリーズであるハイニッシュユニバースの諸作品より遅いのですが、実は書かれたのはデビュー当時に遡るそうです。
そう言われると、ル・グィンにしては完成度が低いなと思います。
本書はSFでも、ファンタジーでもありません。架空の国を舞台にしていますが、普通小説と言って良いでしょう。短編集ですが、連作とか言う体裁ではなく、同じ世界を舞台にしていること以外には繋がりもないようです。
それぞれに小説的な場面の作り出しはしていますが、捻りもあまりなく、なんか後に出世した画家の画学生時代のデッサンを見ているような印象です。そういう意味では、ル・グィンと言う作家の全体像の一片をなしてはいるのでしょう。ただ、あんまり完成度も高くないし、そもそも面白くない。
本書には山の上にあるマラフレナと言う国への言及がありますが、こちらはサンリオSF文庫で出ました。こっちはどうなのでしょう? あんまり期待できそうにないですかねぇ‥(^_^;