サイドショウと言うゲームは?

今回、筆者はドイツ側を希望してプレイさせてもらいました。
事前のソロプレイで、イギリス軍の鈍重さは承知していたので、そういう意味では楽な方を選んで狡いかも。
ただ、ドイツにはドイツの苦悩があります。今回プレイした9ターン終了時点で、既にドイツの増援カップにはユニットが5、6個しか残っていませんでした。一方で、イギリス軍に磨り潰されたユニットは7つくらいではなかったかと思います。人的資源は、急速に枯渇してきており、今回の7倍もの期間を戦い抜くとなると気が重いです‥(^_^; ドイツ軍は正に少数精鋭であり、イギリス軍の波状攻撃に磨滅してしまうことが最大の課題なのです。
勝利得点的には、イギリス軍の増援が損を先にするので、途中段階ではドイツが圧倒的に有利。しかし、本キャンペーンの性質を考えれば、途中で議論するのは適切でなく、終りまでプレイして議論するべきなのでしょう。それには、少し時間が掛かり過ぎてしまうのが残念ですが。
ドイツをプレイしたのですが、本作は総論として言えばイギリス軍のグランドデザインのゲームだと思います。最終的にドイツ軍をどこまでタンザニア平野部から叩き出せるかの見通しを立てます。それに従って各年度の勝利条件を選択し、獲得できる勝利得点の見通しを立てます。その勝利得点に見合うだけの増援(ドイツの勝利得点)を投入することにし、それを何時頃、何処に投入するかを設計するのです。
まさに、キャンペーン全体の設計であり、総合力を要求される仕事です。
ドイツ軍は、少数精鋭の部隊による拠点死守や、場合によっては局地反撃、最後は山岳部に籠ってのゲリラ戦を展開して、いかにイギリス軍のグランドデザインを妨害するかに終始するのでしょう。
一見、戦術的にはイギリス軍が様々な問題で計画通りに侵攻できないように見えますが、本当はイギリス軍の侵攻は遅いけれども万力のごとく力強く、ドイツ軍は小兵力でどう抵抗するかのゲームのような気もします。そのことは、終りまでプレイした時に痛感されるのではないかと思います。
本作はリチャード・バーグの作品の中でも、題材と、それを表現するゲームシステムの両方において際立っている作品であり、傑作と呼んで差し支えないと思います。
もちろん3W末期のS&Tはデベロップが甘く、問題もあります。
一つは、もっとも重要な勝利条件に関する記述が不明確であること。
もう一つは、特にイギリス軍が戦力管理するロースターパッドに改善の余地があることでしょう。
その2点を修整して再版すれば、今でも通用する作品だと思います。どうですか、ATOマガジンさん? え、ガンズオブアスカリを出したから、しばらくタンザニアは出さないって? そうでしょうねぇ‥(^_^;