息吹、あなたの人生の物語を読む

テッド・チャン
前者はSFマガジン700号アンソロジー、後者は同題の短編集から表題作だけ読んだ。
どちらも非常に書きぶりが良く、再読しても楽しめた。
前者は差圧を利用した生命体が圧力平衡で死に絶えていく物語。
後者は言語研究者が因果論的ではない世界観を持つエイリアンの特殊言語を学習していく物語。
どちらもアイデア的にはバリバリのハードSFであるのだが、読み応えと言う点では「ザ小説」という感じだ。
テッド・チャンが、もう少し多作だったらなぁと思うのは、筆者だけではあるまい。ケン・リュウ、キジ・ジョンスンらと共に当代の短編の名手であることは間違いない。