イープル1914の感想

bqsfgame2016-10-21

デザインは、「ガンズオブアスカリ」のゴルコブスキです。
あちらも戦術色のある作戦級でしたが、イープルは完全に戦術級ゲームです。
歩兵でも3ヘクス、機関銃では5ヘクスの射程があります。リアクション射撃がありますが、代わりにZOCはありません。
1914年では、本格的な築壕はできません。なので、割とブラッディーな展開となり、戦局は流動的でした。そういう意味では、「第一次大戦と言うと退屈な塹壕戦」というイメージからは程遠いゲームです。
戦術級ゲームなので射撃戦主体で、LOSの問題が重要です。そこらへんの扱いは、ASLなどと比べると大幅に単純です。移動に関しても地形に関係なく各ヘクス1移動力で進入できるよう統一されていたりします。
盤外砲撃があって、観測者から砲兵隊に連絡を取って実施するようになっています。ここは割と複雑で、ルールの書き方も良くありません。
また、輸送関連がユニット化されておらずポイント処理になっています。どこかのゲームで見たような処理なのですが、管理方式が甘くて中途半端な感じがしました。
プレイアブルな戦術級で、WW1の戦術戦闘のイメージを一新する作品になっています。もう少しルールエディターが頑張って判りやすく仕上げてくれていたら、かなり推せると思うのですが、現状は「もう少し頑張りましょう」でしょうか。
ただ、COAの「ランドシップス」よりは、ずっと好感の持てるプレイ感でした。
シリーズゲームらしいのですが、第2作は影も形もなく、実現するかどうか不確かな感じです。コンパスは最近非常に活発なので実現して欲しいですね。
キャンペーンがプレイアブルなのは、ASLと比べて優位性があると思います。