ＷＯＷＯＷです。「君の名は」の初放送に合わせて。
実は、初めてみました。新海監督が星雲賞を受賞した時の作品なのですね。
北海道出身者としては、北海道が共産主義国家ユニオンに占領され蝦夷と改称されて渡航禁止なのは複雑な感情を持ちます。そこに建っている量子アンテナの塔は、単なるモチーフではなく、本作の展開で重要な役割を果たします。
並行宇宙との交信ものに当りますが、その鍵となる少女の眠りが重要な役割を果たしています。プリーストの「逆転世界」と「ドリームマシン」に、ゼラズニイの「ドリームマスター」を加えて４で割ったくらいの感じでしょうか。３作品足して４で割ってしまうのは、少し中身が薄い感じを受けたからです。あと「バルバラ異界」も連想します。
描き込まれた青森の廃駅画像が非常に印象的です。
蝦夷へ渡る部分のサスペンスがもう少し濃いと申し分ないかなと言う気がしますが、現状でも国産アニメとして良く出来た作品であることは間違いありません。
