☆偶然の聖地を読む

宮内悠介です。図書館。

これはスゴイ作品です。

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どういう経緯で書かれた本かは、後書きならぬ表紙に書かれています。

小説とエッセイの中間のようなものを5枚/回で頼まれて延々と長期連載したものです。で、前回何を書いたか忘れてしまっても良いような話しを、自身の山紀行を中心に書いたというのです。

そこに、行きたくても辿り着けず、そうでなくても辿り着けてしまうという不確定性理論みたいな聖山を設定。

で、プログラマー時代のいろいろなノウハウを単行本化に当って膨大な量の註釈として放り込んだという。

結果として出来上がったのは、近年、稀に見る奇書です。

「零號琴」も凄かったですが、こちらもスゴイ。