小林覚九段の棋書です。
下手が負ける理由の過半を占めるのはヤキモチであろうというのには、非常に納得がいくものがあります。
そのパターンとして、本書では5つを挙げ、演習問題と解説を通じてどういう風に悪いかを判りやすく説明しています。
1:狭い所への打ち込み
2:深すぎる消し
3:身分をわきまえない打ち込み
4:厚みへ近づき過ぎる
5:小さい石へのこだわり
3は、力関係が弱いのに打ち込んで絡み攻めを食うようなケースを言っています。
5は、捨ててしまえば良い石を助け出しに掛かって攻められるケースを言っています。
5種類の問題は、相互に重複したり、非常に類似していたりします。
でも、本書の言っていることを80%くらい実践できれば、(いつの間にか←この原因を自覚できないことが問題)攻められて苦しくなる場面が格段に減ることでしょう。
そういう意味では、級位者には非常に薦められる本だと思います。