☆火星鉄道一九の後半を読む

ジョーイ・オルカを挟んで火星鉄道の残りへ。
〇土砂降り戦隊
レイニールークこと、レイニールーフ(雨漏り屋根)が、外惑星側の正規フリゲートと遭遇し、距離を諮り合う遭遇戦の話しです。
慣性飛行を旨とする宇宙艦同士の計算ベースの駆け引きを描いた海戦ものです。
ただ、フライングタイタンズのような空戦と比較して意外なほどに地味で盛り上がりません。でも、宇宙空間戦闘って、きっとこんなものなのでしょう。
SPIの「スターフォース」のプレイ感と多少なりとも近しいと言うと、「スターフォース」を褒めすぎでしょうか。

精密な計算に裏打ちされた.... - 火星鉄道一九 (ハヤカワ文庫JA―航空宇宙軍史 272)のレビュー | ジグソー | レビューメディア
ソクラテスの孤独
航空宇宙軍側の小惑星帯域に展開した信号収集基地に勤務するガルシア少尉と彼が作ったプログラム「ソクラテス」の会話を主体としたSFミステリーです。
展開している受信機の一つが不調になり、これをリモートで修理しようと試み、いろいろやってみます。しかし不調の原因はアンテナにも受信機にもなく、どうやら当該宙域に噴射ガスがあるのではという推論に。かくて、外惑星側のフリゲートと遭遇してしまったかと慌てますが、それにしてはおかしい。
極上の工学ミステリーになっています。ウォーゲームなシチュエーションではないのですが、非常に面白い。

 

さて年代順では次は「巡洋艦サラマンダー」になります。