小林邦昭なくなる

 大病をして引退した人ですので、68才まで良く頑張ったと言うべきでしょうか。
 新日本中継では、異例の追悼特別企画として、1982年11月4日のタイガーマスク戦の中継映像が、ほぼ全編、放映されました。
 改めて見て、やっぱりフィッシャーマンズスープレックスと言えば小林だなと思いました。思っていた以上に、ソバットやローリングソバットなど、マーシャルアーツ的な蹴りが多くて意外に思いました。
 フィッシャーマンズは、小林がメキシコ時代に前座の選手が使っているのを見て、日本では使い手がいないからこれを自分の技にもらおうと持ち帰って来たとの逸話が最近になって某紙に出て、そうだったのかと思いました。てっきり開発者はカート・ヘニングだと思っていたのですが、カートも同じ経路でパクった並行事象なのかもです。
 メキシカンでは、サングレチカナがダブルアームスープレックスホールドを使っていましたから、ブレーンバスターホールドとも言うべきフィッシャーマンズがメキシコ発だと言うのはありそうな話しではあります。

 当該放映で、棚橋・現社長が、道場長時代の小林に世話になったことを術懐していて、そうか道場長みずからちゃんこ番していたのかと驚きました。意外に女子力が高いタイプだったのだそうです。
 同じく棚橋が述べていましたが、話しの聞き方が上手な人だったとのことで、そこらへんも一脈通じる個性なのでしょうか。
 タイガーマスクのライヴァルの中では、一番関係が長かったレスラーでもあり、小林引退に佐山が花束を持って駆け付けたということでも、その深さが良く判ります。
 ご冥福をお祈り申し上げます。