べらぼうを見る

 昨年の「光る君へ」は完全スルーしたのですが、今年は二年ぶりに見るつもりの大河ドラマ
 蔦屋重三郎ですか。江戸時代後期、「大富豪同心」でも再三指摘されますが「町人が金を持ち、結果として力を持つようになった時代」の町人を主役として一年です。これは、ちょっと興味深いです。でも、世間的には戦国時代や幕末より圧倒的に不人気なんでしょうね。年末年始にNHKさんが番宣番組を大量に発信しましたが、それほどには盛り上がっていない感じがします。
 脚本が森下佳子、森下組の綾瀬はるかがお稲荷さんの化身でナレーション。
 第1回から、女性の裸体死体がぞろぞろ出てきて、なんとこのために現役AV女優をキャスティングしたと言いますからNHKさんも変わったものです。

 初回の肝は、主人公の蔦重が、時の老中、田沼意次と会って教唆を受ける場面です。
 吉原を守るために老中に直訴に来た蔦重は、宿場のいわゆる「飯盛女」を警動して欲しいというのですが、それに対する田沼。

 宿場町が廃れたらどうなる?と重三郎に問います。「旅がしにくくなって商いが衰えます」と答えると得たりと田沼、「では、宿場を栄えさせるものはなんだ?」と問います。

 重三郎は臆せずに「女と賭場です」と答えます。「ならば宿場は無理でも岡場所だけでも」と食い下がりますが、それに対して、「先ず正すべきは‥」

「吉原の魅力が足りないのではないか? お前は客を呼ぶために何かしたのか?」と斬り込まれ、なるほどと得心し吉原のプロモーションに動き出すことを決意するまでが第1回。

 田沼老中については、受託収賄の権化のように昔は言われていましたが、近年の研究では必ずしもそうでもなく、失脚後に反田沼派が作った噺も多いのではないかとの学説も出ているのだそうです。ナポレオンの評価も年々進化しているように田沼の評価も変わってきているのですね。
 次回以降、蔦屋重三郎がどう活躍していくか楽しみです。
 それとは別に、火付けの罪で処刑され衣装を剥ぎ取られた女郎役の3人のAV女優当てクイズがネットで白熱したのだそうで、模範解答として「左上に寝ていたのが与田りん 真下に寝ていたのが藤かんな 朝顔姐さんに覆い被さっていたのが吉高寧々」というのがネットニュースに上がっていて、これもビックリしました。AV女優のwikiってその方面の好事家が非常に熱心にやっているのは承知していましたが、そういう人にとっては大河ドラマで自分が贔屓の女優の裸が出たら、たとえ背中だけでも絶対に解るという自負があるのでしょうね。