ジャッカルの日:7:運命の日を観る

 「運命の日」。いよいよ、UDCのリリース発表日、すなわちジャッカルの作戦決行日です。リアルタイムに追いついて見ました(苦笑)

 冒頭はタリンの夜明けです。

 タリンは馴染みが薄いのですが、旧称はデンマーク語で「レーヴァル」。

 この街は、サンペテ、ヘルシンキと並ぶフィンランド湾の中世商業港湾の一つだそうです。

 現代ではIT先進国で治安も良く、ソビエト連邦傘下にあった国の中では観光で行きやすい国なのだそうです。ちなみに、エストニアの公式見解では、1918年にロシア帝国から独立した時から独立国で、ソビエトナチスソビエトの不当占領を受けていただけで、ソビエト連邦を構成していたことはないということになっているそうです。

 エストニア入りしたジャッカルは、現地のお目付け役のジーナ(エレノア・マツウラ)に助けを求めます。同じタイミングで入国してきたMI6の二人を排除して欲しいというのです。これは常に自力で仕事の障害を排除してきた彼らしくもなく弱気。

 さて、スペインのキャディスです。

 ヌリアの兄は、いつも家にいるのですが事業を失敗して無職のようです。彼にバーの共同経営権を持ち掛けてきた友人がいて、彼が立ち直るための重大なチャンスだと兄と母は、ジャッカルの隠し部屋にある中古ユーロの札束から4万ユーロを貸してくれとヌリアを説得(?)します。ヌリアは断り切れずに、「自分でやってね」と兄を隠し部屋に入れます。その状況を遠隔監視カメラで見つめるジャッカル。

 MI6側も追跡の手を緩めません。

 ジャッカルと遭遇した人間を集めて似顔絵を作成します。

 できた似顔絵の精度はまずまずで、これをタリン警察と共有すると、ジャッカルが最初に泊まって警察の訪問を受けた時の婦人警官が見たことがあると名乗り出ます。

現地に向かおうと警察署の前でパトカーを待っているビアンカ。そこに不審なワンボックスが接近してきて、いきなりアサルトライフルで銃撃してきます。ジーナが手配したヘルプです。どうやらロシアの軍事会社のようですが、MI6と撃ち合って射殺されます。

 かくして、ジャッカルの泊まった部屋を包囲して踏みこみますが、宿泊した形跡は残っていません。敵もさるもの‥というやつです。

 さて、会場は前日のイベント終了後に完全ロックアウトする警備対応なのですが、ジャッカルにしてみれば想定内。前日のピアノコンサートのチケットを手配して入場、タイミングを見計らって天井裏のメンテナンスコンダイトに潜伏します。

 スナックを4個と、水を四本買って、これで丸一日しのぎます。飲み切った水のボトルが簡易トイレです。殺し屋って本当に大変な稼業だと毎度のことながら感心させられます。

 そして、いよいよ当日です。

 イベントが始まったタイミングで行動を開始するジャッカル。天井裏にいる若干名のスタッフを音を立てずに処分して、予定の狙撃位置に付きます。

 イベントが始まり、司会者がUDCを紹介します。

 UDCを防弾ガラス外で捉えるタイミングを計ります。

 しかし、彼がチャンスを捉えて撃つ前に、舞台の袖から一人の暴漢が現れ拳銃でUDCに発砲します。

 警備スタッフが暴漢を射殺し、他のスタッフが防盾を構えてUDCを取り囲み、そのままUDCを壇上から退避させてしまいます。

 ビアンカとヴィンスは、会場内にジャッカルがいるはずと見て会場のロックアウトを指示しますが、パニックに陥った聴衆を安全に会場外に出すことを優先する会場スタッフは、むしろ扉を全てオープンにします。

 騒然と出ていく聴衆に紛れて脱出するジャッカル。

 そのジャッカルを会場玄関で認めたラスムスは、「ピーター? 出国したはずじゃ?」と声を掛けます。

 やむなく振り返ったジャッカルは、「やぁ」と反応しますが、こんな所で立ち話しをしている訳には行きません。ラスムスの頭に手を掛けて素手で首を圧し折ってしまい、死体を建物の陰に隠して速足で離脱していきます。

 仕事とは言え、数日前に愛を交わした相手を素手で殺すのは、さすがに因果な商売です。という所で運命の日は終劇。