グレートゲームをソロプレイする3

引き続きグレートゲームです。
今度はキャンペーン想定を、ソロプレイで2度回してみました。
割と手軽なゲームです。半日で終わると思います。長考しなければですが。
カードドリブンですが、いくつか特徴的な部分があります。
第1に、英露両国の本隊同士は、原則として互いに攻撃禁止です。これは、ウォーゲーム的には非常に珍しい制限事項です。例外は、クリミア戦争と言うカードなのですが、ゲーム中に1回しか使えません。
第2に、勝利条件はゲーム終了時に支配している本国以外のスペース数で競います。支配するためには、外交で属国化する、軍事的に征服するのいずれかが本線です。しかし、いずれの方法も一度達成しても確定ではありません。属国化した国は敵の外交で再び中立化する可能性が、征服した国は敵の反乱カードで反乱中立化する可能性があります。かくて、両軍はなかなか思うようにならない中央アジア諸国の陣獲りを最初から最後まで続ける感じになります。

抽象化が進んでいる部分

グレートゲームと言えば、S&Tのミランダ作品もありました。
しかし、本作品は大幅に簡略化されています。ミランダ作品では、中央アジア諸勢力はそれぞれの専用ユニットを持っており、これを盤上に展開していました。
ところが、本作ではペルシャアフガニスタン以外は、専用の機動戦力ユニットが用意されていません。機動できない要塞戦力しかないのです。それとは別に前述した反乱時の反乱戦力を全国家共通で一時的に使用します。
この思いきりがもたらしたプレイアビリティの改善効果は著しいものです。結果として、本作があれば、ミランダ作品はもうプレイされることはなくなったのではないかと思う程です。
ゲームデザイン手法と言うのは、進化を続けているのですね。