2007-11-01から1ヶ月間の記事一覧

○言の葉の樹を読む

2001年のローカス賞受賞作。 先日、1975年のローカス賞受賞作である「所有せざる人々」を読んでから間もないが、同じル・グインの受賞作。とは言え四半世紀の歳月を越えておりタッチは随分と変わったのが分かる。 率直に言って、「所有せざる人々」は…

娘とお留守番

先週の日曜はママがお出掛けしたので娘と二人でお留守番。 どんな生活をしていたのかメモを紐解くと‥、 朝 娘のお気に入りの日課の一つ絵カードを2セット(1セットは10枚)めくって見せてやる。絵本以上にお気に入りなのだ‥(^o^) その後、赤いピアノさん…

フォールオブローマの評価

一夜明けて冷静に考え直してみたが、最初に出てくる感想は「帝政ローマの混迷」の雰囲気は良く伝わってくると思った。帝政ローマ史に疎いので、こちらが思っている勝手なイメージと合っているというのが正しい表現かも知れないが‥(^_^; 昨日も書いた通りル…

ローマ帝国の苦悩を体感させてくれるが‥

世評が悪いので今までプレイしたことがなかったのだが、期待しないでプレイする分には世評ほど悪くはないように思った。ローマ帝国の苦悩が体感でできることは確かだ。 ただ、内憂外患のデパートの体を成しており、似たような用語の異なる概念が交錯していて…

フォールオブローマ:シナリオ2をソロプレイする

「闇よ落ちるなかれ」を入手したので、先ず予習のために昔のTACTICS付録の「フォールオブローマ」を取り出してきてソロプレイしてみた。 先ず復習だが、このゲームはSPIの古典で評判が非常に悪い。悪い最大の理由はオリジナルはエラーが多すぎて、…

共和制時代と帝政時代の題材としての違い

共和制時代のローマは成長過程にある一勢力であり、自分に比肩する、あるいはもっと強大な敵と戦って地位を築き上げていった。これらの戦いはウォーゲームの題材として面白いと思う。中でもカルタゴと雌雄を決したポエニ戦争は、古代史のもっとも名高く興味…

S&T234:闇よ落ちるなかれ!を入手

久しぶりにS&Tを買った。 しばらく前の234号。タイトルは、よく「ラスト」ダークネスフォールと間違われている、「レスト」ダークネスフォール。つまり、「闇よ落ちるなかれ!」。ハヤカワ文庫にあったディキャンプの小説のタイトルと同じ意だと思う。…

×ウィザードを読むが途中で挫折する

ジョン・ヴァーリイのガイア三部作の第二部。本国では1980年に発行され、日本では1994年に忘れられた頃に発行された。未だに日本では第三部は未訳。 今回、初日で上巻の半分過ぎ200ページほどまで読んだのだがドロップダウンすることにした。一日…

○未来視たちを読む

1986年にまとめられた大原まり子さんの未来史短編集。 シノハラのクローン3兄弟、タルス、ミスト、シンクの物語。物語はシンクが自分の心の中の優しさの部分に気付き、そしてそれを失い兄たちと同じ冷血のエスパーとなっていくまでを断片的なエピソード…

☆リメイクを読む

1996年のローカス賞ノヴェラ部門の受賞作。しかも、コニー・ウィリスと来ては読むしかないと入手した。 しかるに、その実体は!? 映画オタクが書いた映画小説、メインストーリーは単なるボーイミーツガール‥(@o@)/ この要約を事前に教えてもらっていた…

SGC例会:メンバーズオンリーを対戦プレイ

しばらく前に再入手したクニッツアの一昔前の作品。思えばこの頃のクニッツアは素晴らしかった。 メンバーズオンリーは、たくさん配られたカードの中の一枚だけを最後に握りつぶすことができ、それ以外の残りは全部プレイされて集計するというシステムの中で…

全体としての感想

プレイの方は、初期資金が大きいGさんが性能が良くて大きい船を買って取引の自由度を確保、旅客宇宙船系の自分は旅客船でも運べるスパイスに走るが彗星さんと取引がかぶってしまって仕入価格が上がって売値が下がって差益が縮んで苦しくなってしまった。Y…

SGC例会:スタートレーダーを対戦プレイ

と言う訳でショートタイムスタートレーダーを対戦プレイしてきた。 ゲーム内容については散々書いてきたので省略するが、今回のオリジナル改変の効果についてまとめ、最後に全体の感想を述べておきたい。 1:戦闘をなくした効果 戦闘がなくなったことで、他…

○ブラックホール惑星を読む

石原藤夫博士の惑星シリーズの3冊目。 実は発売当時に新刊で買ったのだが今頃になって読んでいる。奥付を見たら昭和54年。29年前の作品ということになる。隔世の感あり。 今回の目玉は秘書のミドリさんに、サルベージされてきたロボットアール、それと…

STSTプロジェクト:チャート変更、ボード変更

「スタートレーダー」の現物をお持ちの方ならお判りの通り、マップ上に様々なチャートが印刷されている。 今回は大幅にルールをいじってしまったので、不要のチャートがかなり発生、使うものも内容が変更になってそのままでは使えなくなってしまった‥(^_^; …

C3i19号を入手

久しぶりにGMTのC3iを購入した。 今ではこの冊子自体がプロジェクト500に挙がって投票対象になるようになり、定期発行のサポート誌ではなく、別売サプリの集合パックのような位置付けになっているように思う。 今号の目玉は、「ヒア・アイ・スタンド…

×ティーターンを読む

1980年のローカス賞SF長編部門の受賞作。 1982年に創元推理文庫から訳出された。ガイア三部作の頭ということで、完結してからまとめて読もうと思っていたのだが、本国では完結して久しいが一向に邦訳の出る気配はない。最近、ローカス賞受賞作をま…

STSTプロジェクト:ニュースタイルを作成する

ニュースチットは全面的に作り変えることにして、大きめのタイルに変更した。パワーポイントで作成してラベル用紙に印刷して色板目紙に貼ってカットすると出来上がり。 今回、どうしようか迷ったのだがオリジナルにない新機軸として「メインストーリーイベン…

マクロ経済を読むトレーニング:11日の日経を読んで

日記とリアルタイムがズレたまま進行しているが、11日の日曜日の日経新聞は面白かった。 まず、サブプライム損失拡大の記事に添付された米欧アジア株式相場の1週間の下落幅の棒グラフ。アメリカ市場の暴落の印象が強いが実はパーセンテージグラフでちゃん…

STSTプロジェクト:ローカルルール素案まとまる

部分的な議論がそれなりに詰まってきたので全体像を把握するためにローカルルール要約を作成してみた。かなりすっきりとまとまってきたような気がする。 オリジナルから見てなくなってしまうルールはかなり多く、設計、戦闘、サルベージ、エージェント、誹謗…

STSTプロジェクト:ニュースチットの問題点

「スタートレーダー」の非常に面白い部分の一つにニュースチットが挙げられると思う。 これは、イベントや、ビジネスチャンスなどをゲームに持ち込むチットで、ランダムに選ばれゲームターントラック上の未来ターンに配置される。イベントは時期が来るとオー…

国際価格差の縮小と需給ギャップの確保

需給ギャップによる星系ごとの価格動向の違いにより生じる価格差を利用してプレイヤーは安く買って運んで別の場所で高く売るのが基本である。これは別に宇宙でなくても実際経済で起こっていることで、このへんが「スタートレーダー」が経済シミュレーション…

STSTプロジェクト:取引のメカニクス

「スタートレーダー」の心臓部分は国際交易メカニクスだと思っている。 6つの星系には、4種類の資源の需要と供給が存在している。星系によっては需給のない資源もあるので、全部で18の取引となっている。 基本的には2ダイスを振り、その星系のその資源…

悩みは深い

しかし、構想は良いとして実際に標準宇宙船の仕様と価格を決める段になると悩みは深い。 スタートレーダーでは、船殻、ポッド、乗員、オプションなどの合計で船舶費用が決まってくる。単純化のため、船体とオプションだけの二本に絞ってしまおうと思うのだが…

STSTプロジェクト:標準宇宙船の設定

「スタートレーダー」で初心者だと時間が掛かってしまう部分の一つに、宇宙船の設計からできてしまうということがあると思う。 どういう宇宙船を設計したいかは、どのくらいの貨物を輸送したいか、どういう航路を飛ぶからどの程度のジャンプ修整を要するか、…

ショートタイム・スタートレーダー・プロジェクト始動

SPIのゲームで何が好きですか?‥という質問に多くの人は本格派のウォーゲームのタイトルを挙げると思う。同社の主力製品群であり実際に最大の成果であると思う。 しかし、個人的にはやはり同社のSFゲームも捨てがたい。SPIはSFゲームにおいてもパ…

一之江ゲーム会:でっかい馬鈴薯を対戦プレイ

SPIの「スタートレーダー」を十数年ぶりに稼動させようかと言う機運がある。 その価格変動システム部分のところだけ少し似ている「でっかい馬鈴薯」をこれまた発売当時以来ではないかというくらい久しぶりに発掘してきてプレイしてみた。 今回は「18s…

一之江ゲーム会:18scanを対戦プレイ

はちさん、NAOさんと3人でのプレイ。対戦は初めて。 先ずいきなり評価だが、18scanはショート系18の傑作だと思った。入門者向けとは言えないが、3時間で終わる中級18として十分な醍醐味を持っていると思った。 18scanはプライベート3…

1826を入手

ディープソートゲームズの18シリーズの日本人購入比率が一之江ゲーム会の影響で高まっているのではないかと言われている‥(^_^; その新規購入分の一つとして、ウチも思い切ってお願いしてみたのが1826。一応、選択の基準としては、 1)プレイ時間が短…

ゲームの評価は対戦してみてから

上述のように「トワイライトストラグル」や他の大統領選挙ゲームと比較して、先達の難点を分析して工夫した形跡を感じられるデザインだと思う。「静的なカードドリブンはいかがなものか?」というスタンスではあったのだが、本作は先ず対戦プレイしてみたい…