残された部分

こうして並べると東部戦線についてゲームにすべきものは全て出揃ったかなという印象を受ける。残されているのは1861年のマクドウェルの第一次マナッサス戦役と、1865年のグラントとリーのアポマトックスへと至る最終決着だが、両方ともゲームとして興味深い題材とは言い難いところがある。その意味で次は西部に転進するというのは妥当なように思える。
それにしても、1ターン1日というスケールのゲームで東部戦線の主要な戦いのほぼ全貌がカバーされたと言うのはウォーゲーム界の歴史が長くなった現在においても初の快挙であることは間違いない。
率直に言って、GCACWの1ターン=1日というスケールと、FTPの1ターン=120日というスケールの間に中間的なスケールのゲームがあって両者を繋いでくれているのが望ましいと思う。もっとも有力なのはGCACWの前にバルコスキーがデザインした「リー対グラント」のシステムなのだが、バルコスキーはこれを粗すぎると考えてGCACWを作ったと言うことなので続編は望み薄。誰かがいつか埋める残された南北戦争のニッチスケールということになるだろうか。