茨城会:セントラルコマンドを対戦プレイする2

セントラルコマンドは、非常にユニークなシチュエーションのゲームです。
ゲーム開始時には、米ソともユニットが盤上にいません。
そして、両軍とも先ず空挺師団の空挺降下作戦で部隊を投入してきます。
しかし、その規模は限られています。
また、勝利条件の7つのヘクスはマップの1/4ほどのエリアに集中しています。
そうすると何が起きるかと言うと、非常に限られたエリアに、非常に少ないユニットが集中するゲームになります。
ですから、まるでクワドリゲームのような有様になります。結果として、ルールの分量は比較的多いにも関わらず、まずまずプレイアブルなゲームになっています。その意味では同じ現代戦でも、国境線にびっしりとユニットがスタックして並ぶコリア95とは、全然異質な世界が展開されます。
また、両軍の部隊が空挺部隊であり、その降下地形が平地であればどこでも降りられると言うのも独特です。しかも、敵ZOCにすら直接降下できます。
このため、アメリカ軍がイラン軍の守備する空港をいきなり降下包囲して攻撃して占領する。ところが、それに対して今度はソビエト軍が降下包囲して反撃する。それにまたアメリカ軍が降下包囲して‥と言う具合になります。
結果として、非常に支配権の移動の激しい流動的なゲーム展開がもたらされます。包囲されないようにするのは、ZOCへの直接降下が可能なので、非常に難しく、殴られたら殴り返すしかないのが現実です。
最初は殴り合いなのですが、82空挺が空港を確保して101空挺を投入可能になると、アメリカ軍の部隊投入速度が倍化します。そこからバランスが崩れて、アメリカ軍が確保する拠点へクスが増え始めます。
今回は4ターン終了までしかプレイできず、全20ターンの全体像は見えませんでした。
しかし、ソビエトの自動車化師団が投入される第7ターンまでにアメリカ軍は主要な勝利条件ヘクスを一旦は占領できそうに思えました。
そして、ゲームの後半はソビエトの2個自動車化師団が、これを奪回できるかどうかを争うようになるのでしょう。
そう考えると前半はアメリカ軍が攻撃側、後半はソビエト軍が攻撃側になり、両者ともに攻撃を体験できる粋なゲーム展開なのかも知れません。
そして、盤外から進入してくるソビエト軍の進路を巡って橋梁破壊や、遅滞行動が繰り広げられ、マップの残りのエリアもちゃんと意味を持ってくるのなら、ゲームがちゃんとフルマップであることの意義があるのかと思います。
明日に続く