その4で書いたように、春を迎えた時点でセヴァストポリ要塞の城壁は穴だらけとなり、中にはほとんど守備兵がいない状態になりました。
春になると、黒海艦隊が歩兵の増援を運んでくるため、連合軍は思い切って春の到来と同時に第2回の突撃を敢行することとしました。
残念ながら連合軍の塹壕も掘り進んでいないので、突撃のスタートラインは秋の突撃と変わりません。
しかし、決定的に異なる点が一つありました。
それはフランス軍の最精鋭である親衛隊が到着したことです。
その意義を理解するには、このゲームの突撃の戦闘結果表を説明する必要があります。
このゲームのCRTでは、戦闘結果は通常のDRやDEではありません。結果は常に士気チェックしかありません。戦闘比が低いと攻撃側の士気チェックが出やすく、高くなれば防御側の士気チェックが出やすくなるだけで、いずれにしろ士気チェックしかないのです。
そして、重要なことですが、ロシア軍の歩兵の士気はCやDなので、要塞レベルで修整されなければ、士気チェックになるとどんどん潰走したり後退したりしていくのです。
一方で、親衛隊は士気がAなので士気チェックはそれほど怖くありません。極論すれば、戦闘比が不十分で両者士気チェックになっても、それは防御側士気チェックと大差ないのです。
また、ロシア軍の野戦砲の防御射撃も白兵戦結果表で解決するので、親衛隊は野戦砲の防御射撃下で突撃することもものともしません。
こうした効果があるので、第2回目の突撃は、第1回目の突撃よりも大幅に戦果の上がるものとなり、フランス軍は3箇所の稜堡で内部に侵入に成功しました。最終的に確保できたのは一つだけでしたが、それでも大戦果と言えると感じました。