続かない予定だったのだが‥(^_^;

GJ26号繋がりでもう一つだけ。
本号からしのぐさんが海外ウォーゲーム情報を執筆され始めた。しのぐさんは最新の売れ線の海外ゲームを集中してプレイされる第一人者なので適任だと思う。今後の連載に大いに期待したい。
その第1回としてBGGのプレイ回数トレンドを使ったゲームセレクションが推奨されているので、昨日の話しと絡んで少しだけコメントしておきたい。
BGGについては、この日記を読みに来ておられる方であれば多少なりとも知っておられると思うので省くが、いくつか問題点がありながらも圧倒的な情報集積量でかなりの有用性を持っている。ただし、その有用性は「圧倒的な情報量」による客観性の確保がベースになっているので、以下の点では難点がある。
1:評価数が少ないゲームの評価は以下の理由によりアテにならない
2:古いゲームをわざわざ持ち出してきてコメントする人は愛着がある人なので高めにバイアスする
3:新発売直後のゲームは提灯コメントや下手をするとメーカー側が策動したりするので高めにバイアスする
4:拡張キットまで買ってコメントするのは本体が大好きな人たちなので高めにバイアスする
5:もともとユーロゲーム主体だったのでウォーゲームは評価母数が少なく特に少し古いゲームになるとさっぱりなのでフラクチュエーションが大きくアテにならない
逆に言えば以下のような場合は非常にアテになる。
6:発売してからしばらく経った状態の近年のユーロゲームの評価は相当に頼りになる
という感じだ。
また、プレイ回数トレンドと言うのは、ゲームのリプレイバリューを反映するので、一年に数点しかゲームを買わないのでハズレは引きたくないという人のためにはとても良い指標だと思う。実際、わたしもユーロゲームを奥さんや家にやってくるノンゲーマーの友人を意識して選ぶ時には同じやり方をしている。
ただし、昨日も述べたが、ウォーゲームの進化ということを長期的な尺度で考えた場合には、実験的な作品、特に見るべきところはあったが全体としての完成度が足らずに総合的には成功したとは言えない出来の作品にとっては、とても厳しい取捨選択だと思う。
此処のところが最近のアメリカの大統領選挙を見ていても感じる「ITによる情報過剰流動社会のリスク」なのだと思う。誰それが勝ちそうだという情報がIT上で発生すると、それが一気にモーメンタムを形成して津波のように押し寄せ、それ以外のものを流し去ってしまいかねないという部分だ。別にオバマ候補が悪いと言っている訳ではないのだが、なんとなく「モーメンタム」というそれ自体は結果であって対象物の本来属性ではないものの効果が大きすぎるのではないかという不安を感じる。
結果として、昔以上にヒット作は一気に売れるし、失敗作は総スカンを食らうようになっていると思う。これで良いのか?‥というマイナーテーマ、新規システム好きの愚痴だと思っていただければ良い。