○うたかたエマノンを読む

「ゆきずりエマノン」から一年が経ってしまいました。

珍しく長編です。

f:id:bqsfgame:20190731062410j:plain

ラフカディオ・ハーンこと小泉八雲の「仏領西インドの二年間」を出発点として、ポール・ゴーギャンも登場します。

エマノンの完全記憶のミッシングリンク部分を、エマノンが確認しに来たというお話です。それを視点人物の少年、上記二人のスペシャルゲスト、エマノンの4人で探検します。

舞台は西インド諸島マルティニーク島で、同島のペレー山の大噴火災害がエピローグになっています。

伝奇小説としての側面が非常に強い作品で、いつものエマノンとはかなり異なった雰囲気になっています。

リーダビリティは高いですが、いつもの独特の抒情的な風情は薄い感じです。