アイアンクラッドのルールを読み始める

bqsfgame2008-07-19

なんとなく夏は水上戦闘が涼しげでいいかと思い読み始める。
我が家のはエクスカリバーの第2版だ。この第2版だが、ベーシックルールが終わってサンプルプレイの説明が始まるのが52ページ。版形が小さい一段組なので、GMTのA42段組と比較するならざっくり半分ではないかと思うが、それにしても26ページと言うとルールヘヴィーな部類に入る。
以前にCADETでその場で説明してもらってプレイしたことがあるので、こんなにルールが重いとは思いもよらなかった。読み進んでいくと、なるほどシナリオ特別ルールでもいいんじゃないかと思うレアケースのルールが全部網羅されていて、これは鬱陶しいことこの上ない。ここらへんをバッサリやれば半分とまでは行かないが、かなりスリムになるような気がした。とりわけ戦術級で顕著だと思うのだが、どのシナリオでも使う本当のコア部分と、シナリオによって登場するレアケース部分の仕訳を誤ると、最初のシナリオにたどり着くまでに読まねばならないルールブックの厚さが過剰負担なレベルになってしまう。

精密戦術級の系譜

アイアンクラッドのヤキント版は1979年の発売。この類の精密戦術級の草分かと思っていたが、BGGで調べてみるとそうでもないことがわかってきた。
同時プロット方式の移動、部位判定方式のダメージ評価を持つゲームとしては、年代順に以下のようになっているようだ。
1975:ウッドンシップス・アイアンメン
1976:サブマリン、エアフォース
1979:アイアンクラッド
1981:カーウォーズ
1985:バトルテック
1987:レネゲードレギオン
1998:クリムゾンスカイ
メーカーで言うと、バトルライン、ヤキント、FASAがこのタイプのゲームの主流だろうか。バトルライン作品の多くはAHで再版されHJにより日本に流通したのでご存知の方も多いかと思う。

対人精密級の系譜

同じようなシステムで対人戦闘を扱っているものは、
1980:スワッシュバックラー
1981:グラジエータ
1982:ガンスリンガー
という感じで同じような顔触れの3つのメーカーから相次いで発表されている。
70年代後半から80年代まで同時プロット、部位判定ダメージ方式の精密ゲームは、シミュレーションゲームらしいシミュレーションゲームとして一世を風靡していたことが分かる。しかし、1998年のクリムゾンスカイでは、移動行程をプロットせず、最終目的地のみをプロットすれば良くするなど、大幅な簡略化が計られていた。従来型の精密級が近年のゲーマーには難しすぎて最早、支持を得られなくなったということだろうか。