神の子はつぶやくを見る

 鎌倉のホテルで見ました。
 家内が「あさイチ」のゲストで田中麗奈の番宣を見て必見としたものですが、なるほど見ごたえありました。基本的にはNHKスペシャル「宗教2世を生きる」のドラマ編という建付けです。
 田中麗奈と言うと、「がんばっていきまっしょい」のイメージがいつまでも抜けないのですが、実はもう43才なのですね。衝撃です。
 今回は不動産会社で失敗ばかりのOL。失意で入ったタコ焼き屋で店主に優しくされて付き合い始め結婚、出産。ところが、実は夫には巨額の借金があり、働いても働いても減りません。空腹の娘を連れて歩いていたらカレーライスの炊き出しをやっている教会に通りかかって一飯を恵んでもらい入信します。そして熱心な信者になり、二人の娘も入信させ厳しく信仰を植え付けます。
 しかし、駅前で信仰勧誘を娘にもさせると、娘は学校で浮いてしまいます。日曜日のミサは絶対に休ませられないので「修学旅行は途中で切り上げよ」と言うと、学校の先生がそれでは可哀そうと家に乗り込んできます。父親はダメな人ですが、自分で決めてミサを休むなら、それでも良いのだよと言ってくれます。そんなある日、父親は大動脈解離で緊急入院。予断を許さないといわれたにも関わらず母はミサに行く時間だと娘たちも病室から連れ出します。
 結果として家族は臨終に立ち会えず、長女(河合優実)は母に抗議して家を出て一人で暮らし始めます。
 この後も結構強烈なのですが、見てのお楽しみ。

 長女役の河合は、「家族だから愛したのじゃなく‥」でも怪演していましたが、今回はあまりの嵌り役に絶句してしまいました。彼女のために書かれた脚本としか思えませんでした。

 改めて、田中麗奈って、小さいのですね。