幾多の敵たち

指輪物語:友と敵」の第2の大きな要素は、「敵」カードだ。30枚の敵カードは、従来のダイスのディスカードダメージの代わりに登場する。また、ゲームの開始時や、シナリオボードをスキップしたときにも登場してくる。30枚の敵カードは全て物語りに登場してくる一つ一つ違う敵が描かれていて、それを倒す方法が示されている。
敵はプレイの随時の段階で手番ホビットによって所定の方法で倒せるほかに、ホビットが手番を休むことでも倒せる。原則としてラストインの敵しか倒せず、新たな敵が出てきてしまうと倒せると思っていた敵が後ろに回ってしまったりもする。
敵の中にも御しやすいものから手強いものまでいて、画像の左のウンバーの海賊は3つのライフトークンを捨てろと言う受け入れがたい方法で倒さねばならず、そのくらいなら休んで倒す方が良いかという感じだ。ワーグもホビットが3歩誘惑されるという手痛い代償を要求する。一方、プレイヤーの状況次第と言うのが右側のマウンテントロールやゴスモグルテナンで、手持ちのシールド全部や、カード全部を捨てることになるが、持っていなければ無償で倒せてしまう。
そんな訳でプレイヤーの状況によって敵の倒しやすさは変わり、手強い敵は別の方法で倒すことを考える必要もでてくる。この辺りは戦術的な悩みが溢れていて面白い。これに加えてシナリオをスキップするためにどうしてもある時点で全ての敵を一旦排除したいかどうかという戦略的な判断と連動してくる。ゲーム的には非常に面白いと思う。
ちなみに「敵」は8枚が倒さずにたまってしまうと負け、30枚全てが登場し全部を除去すると勝ちという新しい敗北/勝利条件を持ち込んでいる。