ウェストエンドのゲーム群

ウェストエンドは、AH、SPI、GDWの体制が崩壊した後に台頭し、それほど長くはなかったが質の高いゲームを打率良く提供したと思う。ギークで目立ったところを調べて評価順に並べてみた。
?7.8:エア&アーマー
早速だが評価トップが実はエア&アーマーである。これはなんとしてもプレイして自分の目で確かめて見なくては。
☆7.7:テイルズ・オブ・アラビアンナイト
お馴染みの最大規模のパラグラフボードゲームである。知らなかったがドイツ語版が近年発売されていた。表現の問題で再版不能と言われていたと思っていたのだが。
○7.2:ロンメル・ノースアフリカ
ポイントトゥポイントの北アフリカキャンペーンゲーム。これはCADETでプレイしたことがあるが面白い。ただし、非常に不安定なバランスのゲームでキャンペーン全体をプレイするところは想像できなかった。シナリオでも完全に一方が全滅するような状況が容易に発生する。
☆7.2:アサルト・オン・ホス
広義のカードドリブンゲーム。カード駆動のシステムとしては、初期のものになるだろう。発売当時としては斬新で、プレイアビリティも良く、ゲーム内容も面白く、一連のスターウォーズゲームの中でも一番の傑作だった。
?7.0:サウスマウンテン
アンティータム前哨戦を題材とした南北戦争の作戦級ゲーム。評判が良くシャイロー、チカマウガも発売になり、さらにデシジョンで幻のゲティスバーグを加えた4点セットまで出た。ただ、戦力規模が小さく作戦思考に専念できるサウスマウンテンだけあれば良いのでは‥というのがKOS氏の意見だった。一度、購入したのだがGCACWの方がスケール的にも同じルールで多数の戦場ができる点でも嬉しいのでプレイしないまま手放してしまった‥(^_^;
○7.0:フンタ
バナナ共和国のクーデータを描いたドタバタマルチ。いまならドイツゲームで傑作マルチがいくらでもあるので、このゲームはそれほど評価されないと思うが、発売当時の水準としては貴重な楽しいマルチゲームだった。戦闘要素もあるがウォーゲームなどと呼ぶほどのものではない。クーデターがこんなに明るく楽しいのは、このゲームだけだろう。
○6.9:イースタンフロントタンクリーダー
タンクリーダーと言えばイースタンである。ジョン・ヒルの傑作の一つ。以前に戦術級ゲームの話しの時にも書いたが、ゲームとしてエキサイトメントが得られるスピード感と戦車フリークを満足させることのできる程度のガジェットのバランスの見極めが抜群だ。大抵はどちらかが失われてしまうのだが‥。
○6.7:ファイアーティー
サザードの傑作。コマンドコントロールに対する回答としては、評価できるだろう。ただし、シナリオ規模が少し大きくなると急速にプレイタイムの都合でプレイアビリティが下がるのが難点。WW2で出しておけばもっと人気も出たと思うのだが‥。
?6.6:アゲインスト・ライヒ
バルコスキのフルマップ2枚の自由度の高いノルマンディー以降の西部戦線。ノルマンディー以外への上陸も選択できる戦略自由度を持つ作品。非常に良い切口だと思い入手したのだが、日本の家庭事情ではフルマップ2枚と言うのは結構な制約でプレイしないまま手放した‥(^_^;
☆6.3:ドルイド
バーグの最高傑作‥と言うと反発を買うかも知れないが、プレイアビリティの高さ、ゲームとしての面白さという点ではかなりのものだと思う。同じシステムでアメリカ独立戦争太平天国の乱、WW1のタンザニアと続いたが、やはり第一作が一番良かった。良いシステムを作ると流用して二番煎じ三番煎じでミソを付けてしまうと言うのはバーグ先生の悪い癖だろう。ただ、個人的には最後のサイドショウも結構、好きだったりする。
△6.2:インペリウムローマニウム2
AAノフィが入ってリサーチワークと言う点で見るべきところのある大作。ただ、ゲームとして面白いかどうかと言うとなんとも言えない。ローマ帝国全体をカバーするためにシステムが大きくなっているのだが、それが個々のシナリオをプレイするときの面白みになっているかどうかと言うと疑問がある。プレイしたシナリオがガリア戦記だったというのも問題だったかも知れない。ガリア戦記はアンシェントワールドでもつまらなかったのだが、題材としてゲーム向きでない気がする。
?5.5:エアキャブ
エア&アーマーが死角に入った理由の一つとして近い時期に発売された紛らわしいタイトルのこのゲームの評判が悪かったということがあるかも知れない。当時、アサルトのブーツ&サドルズが日本語で発売されてヘリ戦闘がなんとなく旬だったのだが、どちらもパッとしなかった印象がある。
☆5.4:BEM
コスティキャンの傑作。確かにジョークゲームかも知れないが、良くできたジョークだと思う。この面白さを最近のゲーマーは理解できないらしい。ゲーマーも狭量になったものだ‥(^_^;