この上半期を振り返ってみると、久しぶりにウォーゲームをやったなぁと痛感する。
かなり当りが多かったので順位を付けるのは本当に難しいのだが、強いて付けていこう。
1:ATO:グエラアムエルテ
迷ったがトップは、これにした。ATO誌は全体に質が高いと思うが、このゲームはラテンアメリカ史という、特にウォーゲームがアメリカ主体なのでこれまで無視されてきた題材にフォーカスしたところが素晴らしいと思う。南米の解放者と呼ばれるシモン・ボリバルが、如何にその名前に値するのか痛感させられるゲームでもある。
プレイ感的には、ミランダの傑作「トラヤヌス」を髣髴とさせるストーリーテリングな展開を持ち、非常にプレイしていて楽しい作品でもある。
2:リーテイクスコマンド
惜しくも2位とした。しかし、南北戦争作戦級ゲームシリーズとして、この忘れられたCOAのシリーズが価値あるシリーズであることを発見できたのは今期の最大の収穫だろう。内容的には、こちらがオータムオブグローリーより上ではないかと思った。
3:GJ:バルバロッサキャンペーン
南北戦争ばかり続くのもどうかと思い、3位に昔のGJの中村クラシックを入れてみた。つなきさんの強いプッシュがあり、バックナンバーで入手してプレイしてみた。これは往年のスライスオブインパルスの成功事例になっている貴重なゲームだと思った。このシステムの次のゲームが今に至るまで出ていないのは少し不思議なくらい。
4:オータムオブグローリー
2位と同じシリーズだが、作戦妙味的にはチカマウガ戦の方が少し落ちるだろうか。
5:ブルーvsグレー
たかさわさんとたくさんゲームをしたので南北戦争が多い。以前からいずれやらなくてはと思っていた南北戦争キャンペーンをカードゲームで再現する野心作。意外なほどちゃんとした南北戦争になるのでビックリだ。
6:ドイツ戦車軍団:ハリコフ
今期中に複数回ソロプレイしたのだが、プレイする度に面白さが増してきて、発売以来23年目にして、初めてこのゲームの真の面白さを発見したかも知れない。
7:ブダペスト45
これはコンポーネントによるプレイアビリティ向上で、こんなにゲームの評価は上がるのかと言う実例。英語版コマンドの時にはなんじゃこりゃゲームだったが、マーカー方式に変更になっただけで見違えるような傑作になったと思う。
8:秀吉頂上決戦:山崎
ふーらー中村氏の傑作システムだが、この山崎は秀吉の決定的な戦いでありながら過去に作戦級ゲームがなかったので貴重だと思う。天王山決戦という言葉は此処に起源があるのだが、これをプレイするまで寡聞にして知らなかった。
9:新撰組始末記
若干、通好みのエリアコントロールゲームに仕上がってしまっていて、新雑誌の創刊号にしては少し敷居が高かったか。しかし、なかなか良いゲームだと思う。
10:銀河大戦記
久しぶりにプレイしたが、これはやはりTACTICS誌を代表する隠れた傑作ゲームだと言う思いを強くした。
11:チェインソーウォリアー
こんなのをランクインさせなくてもいいではないかという声あり‥(^_^;
しかし、これも本当に久しぶりに押入れから発掘してプレイしたら、面白くてつい2回もやってしまった。
ソロプレイ系のクエストゲームでは、これとバーバリアンプリンスが双璧だと思うが、ルールの明確さと言う点でチェインソーウォリアーに軍配が上がるように思う。