マップカードは最初は両者の境界領域の4枚だけが展開されている。それ以外の南部のマップカードは、どちらかの手札に入ってきた時点で展開され、その結果として攻撃の対象として新たに加わっていく。したがって、マップカードが出てこない限りにおいては攻撃を受けない。この点は優勢に展開している北軍にとってフラストレーションになることもあるらしいが、抽象的ではあるが敵地の深奥部まで進むという作戦思想の欠如や兵站能力の限界などを表しているのだろう。
戦闘はマップカード上に描かれているルートを通って、自軍支配下の都市から移動範囲の中立ないし敵対都市を指定して行う。その都市の位置する戦線にいる自軍の任意の編成を指定して攻撃を宣言し、防御側も同様に防御を宣言するか都市の放棄を宣言する。1ターンに一つの編成は1回しか攻撃ができず、また攻撃すると例え相手が都市を放棄しても補給ポイントを必ず1ポイント消費する。その結果として、南部の奥地まで侵攻していくには一定の時間が必要になってくる。
防御側は補給を消費しないし、同じ都市を複数回、別の編成が攻撃してくるときには、防御側は同じ編成で守っても良いなど条件がマイルドになっている。南軍は補給が弱いのだが、防衛するだけならそれなりに実行できる。ただし、南軍の兵力の方が編成が小さく戦力が小さいので戦闘でダメージを受けると南軍の方が消耗しやすい。
戦闘は両者の編成の戦力差と、将軍の能力、防御側の都市の要塞の有無などで修整して1ダイスで勝敗が判定される。勝敗による多少の修整があるが、基本的には攻防両軍に1ダイスで決められる程度の損害が同様に出るようになっている。このことは南北戦争の戦闘の大きな特徴を良く表していると思う。フォーザピープルのCRTにも似たような機能が組み込まれている。
勝利条件は、北軍の戦略目標として、シェナンドア渓谷、リッチモンド、アトランタ、海上封鎖の確立などの8種類が指定され、北軍がこれをいくつ達成しているかで争われる。南軍にも戦略目標があり、もし南軍がこれをいくつか達成しているとその分は北軍の達成数からマイナスされてしまう。
ゲーム終了時までに北軍は6つの目標を達成しなければならない。途中に1864年の大統領選挙があり、もしこの時点で4つの目標が達成できていないとサドンデスで北軍は敗北してしまう。また、ワシントンが陥落したり、南軍の目標達成が多く差し引きがマイナス3(奴隷解放宣言を出しているとマイナス4まで緩和される)まで悪化してしまってもサドンデス負けである。
兵力カードは1ステップ損害を受けるとタップされ、2ステップ損害を受けるとディスカードされる。損害を受けたカードは、3ステップ分までを1補給ポイントで回復することができる。ディスカードされてしまったものも回復できるが、これも1補給ポイントが必要になる。