Hell hath no fury というゲームタイトル

bqsfgame2011-01-21

Hell hath no fury like a woman scorned.
(ことわざ)さげすまれた女ほど怒り狂うものは地獄にもいない(振られた女の恨みは怖い).
ランダムハウス英和辞典に載っているそうだ。
出典はシェークスピアとされることもあるが誤認だそうで、1700年のウィリアム・コングリーヴの悲劇「喪服の花嫁」の一節だそうだ。

これをブーディカの乱のゲームのタイトルに持ってくるのは、かなり凝っている。もちろん怒り狂う女は、此処ではブーディカである。
カエサルブリタニア遠征(BC55)は、ロンディニウムを制圧して終わった。東ブリタニアノーフォーク地域を治めていたイケニ族はローマ帝国と同盟を結ぶ形で存続した。
ところが、プラスタグス王が病死すると、ローマ帝国はその二人の娘への王国継承を承認しなかった。これに対し未亡人ブーディカは徹底抗議したが、逆に捕縛されて鞭打たれてしまい、二人の娘も陵辱されてしまった。
この恨み骨髄とばかりにブーディカはブリタニアの諸族を募ってローマへの一斉蜂起を実現(AD60)する。
かくて「Hell hath no fury」と言う訳である。
ちなみにhathは、hasの古語である。
ブーディカは、古代史のヒロインとして人気のあるキャラクターで、後の中世史のジャンヌ・ダルクと並び称されることも多いようだ。
その銅像がロンドンのウェストミンスター橋のところに存在しており、観光スポットとなっている。